【都立高校生】東京理科大学合格。大学受験の準備を始めるタイミング

中学時代の勉強は、主に学校の授業と定期テストの勉強のみ。

中3の夏まで部活をやって、本格的に受験勉強したのは半年程度。

それでも小松川高校や三田高校などの都立難関校に合格できる生徒はいます。

しかし、大学受験は同じ方法だとうまくいかないことが多いです。

原因の詳細は、下記をご覧ください。

ここで紹介する生徒は、中高6年間にわたり吹奏楽部に所属しながら、難関の都立高校に進学。

高3になるタイミングで塾探しをして、本格的に受験勉強をはじめました。

最終的には東京理科大学創域理工学部に合格します。

東京理科大に合格するまでの1年間の受験勉強の過程・成績の推移・入試戦略・まさかの結末を紹介します。

目次

生徒情報

1.高校:小松川高校

2.部活:吹奏楽部

3.検定:英検準2級

4.高2年 1月進研模試

科目偏差値
数学63  
物理53.9
化学49.4
英語58.8  
国語63.8
地理46.7
国数英63
5教科59.8

合格校

大学名学部偏差値
東京理科大学創域理工学部65  
東京理科大学先進工学部65
日本大学理工学部57

きっかけ

生徒アンケートには、

・自習メインなのが、自分に合っていると思ったから。

・兄が通っていて、母がこの塾を信頼していたから。

と書いてあります。

3~6月

初回面談

初回面談の事前アンケートとして第一希望・浪人の可否・最低限押さえたいレベルを質問しました。

その回答が以下の内容です。

1.第一志望:千葉大学物理学部物理学科

2.浪人:なし

3.押さえ:MARCHレベル

成績状況・所属している部活・生活サイクル・希望する大学・押さえたい大学の希望のレベル…。

正直、入試に失敗する都立生の典型だと思いました。

理由としては、

・成績状況と志望校の乖離が大きい。

・生活サイクルが千葉大に合格できる受験生とは大きくかけ離れている。

・残された時間は、1年もない。

・国立・私立の両方の対策希望。

置かれている状況的には、1秒も無駄にできる時間はなく100%勉強に打ち込まないと到底間に合わない状況です。

それにもかかわらず初回面談は、2年生3学期の期末テストが終わった後に希望という無自覚さ。

勝てる武器が一つもないと思いました。

面談時に説明した内容としては、

・千葉大の難易度を知らないわけではないようでしたが、千葉大は準難関国立と呼ばれるランクなので、少し勉強できる程度の受験生だと、1年程度の勉強では合格できないこと。

・MARCHも上位15%の学力層がいけるレベルです。

学力上位16%の基準が偏差値60です。

この生徒は、進研模試で偏差値60以上ありました。

しかし、進研模試は多くの高校生が受験する模試なので、大学に進学しない学力層も受験します。

だから、進研模試で偏差値60近辺の成績の受験生が、国立の片手間で勉強して合格できるほどMARCHは簡単ではないことを初回面談で説明しました。

そこで、提案した選択肢は

・千葉大とMARCHを両方取るのは現実的に厳しいので、千葉大を本命に共通テスト利用で日東駒専レベルを押さえる方針。

・浪人できない状況なら、私大に特化した方が高いレベルの大学に合格できる可能性があるので、私大特化で勉強する方針。

・まずは千葉大に向けた勉強をしていきながら、状況次第で私大にシフトすることも視野に入れた方針。

この3つの中から希望のものを考えてもらいました。

千葉大+MARCH合格という理想を、受験勉強をはじめる前から否定するのは、モチベーションが下がる可能性があるので、本当は言いたくありませんでした。

しかし、浪人しないことと第一志望がダメな時の受け皿を、なるべく良いものにするためには、理想と現実のバランスが非常に大切です。

3つの中で選んだのは、まずは千葉大を目指した勉強をしていき、状況によっては私大にシフトする方針でした。

1学期の留意点

1学期で最も大切なことは、「夏に何の勉強をするか?」を決めることです。

夏の勉強内容は、合否に直結します。

たとえば、千葉大を受ける場合、共通テストで地理や国語が必要です。

もし本気で千葉大を目指すなら、夏から地理や古文・漢文も勉強することになります。

しかし、秋に私大に路線変更した場合、夏に勉強した地理は無駄になります。

初めから私大専願なら、古文・漢文や地理を勉強している時間に、数学・理科・英語の勉強を進めて、秋以降は総合問題に入ることができるはずです。

夏を無駄にしないために、1学期中に方向性を確定させることが、第一志望合格には必要です。

千葉大合格のための1学期の大目標は、夏休みが終わるまでに社会以外の受験科目は、模試や過去問の解説を理解できて、ひとりで直せるようにすることでした。

そのための各科目の目標は以下の通りです。

【英語】

内容目標
3~6月・文法・語法をメイン
・リスニングは毎日
・スピーキング、ライティングは順次対策。
英検2級取得+スコア2180以上 8月にはセンター80%over
※時間無制限でOK

【数学】

内容目標
3~4月数学ⅠA→ⅡB
※最悪でもGW明けまでに完了
センター過去問が時間無制限なら自力で解ける
5月~夏休み終わりまで数学Ⅲセンター8割

【物理・化学】

内容目標
3~春休み明け物理/化学基礎センター7割
春明け~夏終物理/化学センター8割

【国語】

内容
3~6月現代文
夏休み古文・漢文

【社会】

内容
3~6月×
夏休み徐々に地理

理系学部は、英検などの検定を取得しても、活用する機会が文系学部に比べると少ないです。

しかし、千葉大は英検スコアに応じて加点があるので、受験勉強の過程で比較的簡単に取得できる2級は1学期中に取得することを目標にしました。

さらに注意点としては、2つ。

1.数学Ⅲ・物理・化学は、学校の授業を中心に復習をしっかりやること

当初、数学は数ⅠA・ⅡBから、物理や化学は物理基礎・化学基礎から勉強が必要な学力レベルでした。
数Ⅲや物理・化学の定期テスト対策を別途やる時間や、塾で数Ⅲに入ったときにイチから勉強する時間もありませんでした。

2.勉強時間は、最低でも平日6時間・土日12時間を維持すること。

この2つをしっかりやることが、千葉大現役合格のための最初の一歩でした。

上記表にある勉強のペースと点数に達していない場合は、国立志望から私大志望に変更することにしました。

勉強スタート

実際に勉強をはじめると、勉強方法は素晴らしかったです。

・わからない問題は調べたり、聞いたり、動画を見たりすることで主体的に解決しようとする。

・問題集は、できるまで直しを行う。

・暗記は毎日欠かさず行う。

・問題集を通じて、知識を一般化して類題に応用する。

・指定した課題の範囲を終わらせるだけではなく、定着できるまで復習をする。

参考書を読む目的、問題集を解く目的をしっかり持って勉強できていました。

何より好感が持てたのが、受験のために勉強しているのではなく数学や物理を楽しんで勉強していることでした。

勉強時間を確保することも、できるかぎり守っていました。

しかし、予定よりも勉強は順調に進みませんでした。

原因のひとつが、吹奏楽部の定期演奏会の練習や準備に追われて、十分な勉強時間を確保できなかったこと。

二つ目の原因は、学校の物理の授業進度がバラバラで遅かったことです。

物理は、学校の進度が遅いのと物理基礎と物理を混ぜて授業を行っていたので、物理基礎でも学校で習っていない単元がありました。
習っていない部分は、イチから勉強していたので、理解するための時間は予定よりもかかりました。

三つ目の原因が、1・2年の知識の抜けです。
数学も理科も本当に楽しそうに勉強します。
しかし、忘れている知識や計算ミスが非常に多かったです。

春休みが終わるまでに、センター試験の過去問で7割を目標していた数ⅠA、ⅡB・物理基礎・化学基礎は、そもそも基本学習すら終わりませんでした。

この時期の収穫は、文系科目でした。

数学・英語・理科をメインに、少しだけ現代文というペースで3月~5月は勉強を進めました。

理系選択の受験生は、理系科目はとてもできるけど、英語は全くできない生徒が多いです。

最初は、この生徒も同じタイプだと思っていました。

ところが、しっかりと教えると英文の見方や考え方をどんどん吸収していきました。

語彙は課題でしたが、論理的に英文を取る習慣と知識は身についていきました。

春休みが終了した時点で、当初の予定から外れていました。
しかし、勉強する姿勢・勉強体力・勉強した内容の定着度はよかったので、この段階では千葉大をメインにした学習計画を進めました。

4月以降、勉強時間は増えて3月より進むペースは速くなりました。
しかし、目標としたペースでは進めることができず6月になった段階で今後について話し合いました。

本人は、千葉大のオープンキャンパスに行って、「千葉大いいな。」と思っただけで、どうしても千葉大でなければいけないわけではなかったようです。

本人としては、物理が好きだから、物理の勉強ができれば大学はどこでもいいようでした。

一番心配していたことは、国公立と私大の学費のちがいによる親への経済的負担。

「私は、大学はどこでもいいけど、お兄ちゃんが高校・大学と私立だから、私は国公立に行かないと…。」とよく言っていました。

相談すると、ご両親は本人が望むなら私大でもいいと仰っていただけたので、6月から早慶上理の理工学部を頂上に据えて、MARCHで止めるために勉強を進めることになりました。

私大に絞ってからは、1科目当たりの勉強時間を増やせるようになったので、勉強の進むペースは上がり、着実に力をつけていきました。

数ⅠA・ⅡB、化学基礎・物理基礎は、センター試験の過去問なら平均点より30点以上高い点数を取れていましたし、間違えた問題も自分の力で直せていました。

7~9月

7月から、数Ⅲの勉強を本格的に始められるレベルになりました。

学校で勉強した単元は青チャート、学校の未消化の単元については、教科書と基礎問題精講を使用して勉強しました。

3~6月まで数ⅠAやⅡBの勉強と並行して、学校の授業の復習をしていたので、予想より順調にカリキュラムを消化できました。

理解した知識はきちんと定着できているし、勉強した知識を運用することに長けているので、学力が上がっているのは見てわかりました。

しかし、使用している教材レベル・勉強のペースともに難関校に合格できるペースではありませんでした。

8月中に数Ⅲ以外の勉強は一周終わりました。

課題としては

・計算ミスが多い

・物理の苦手単元が苦手なまま

・化学の暗記が不十分

・英語の語彙量が足らない

などがありました。

しかし、おそらく計算ミスをしない受験生・苦手単元のない受験生・語彙などの暗記事項を完璧に覚えている受験生は、多くありません。

夏が終わるまでに、入試問題を解けるレベルに学力が到達したのは大きな成果でした。

といっても、まだ単元学習を終えただけで総合問題や応用問題の経験値はほぼありません。

模試で全教科的に高得点を取るのは、難しい段階です。

しかし、本人の中では充実した夏だったのだと思います。

本人の期待を下回る模試の結果に毎回落ち込んでいました。

テストの実施回と結果を詳細にみると、河合塾主催の全統模試は、8月上旬なので、まだ単元学習をしている最中に実際された模試。
9月の東進有名国公立私大模試は、英語は偏差値70を超えていました。
実施されたタイミングと学習状況を考えれば十分な成果です。

しかし、合格判定や点数の悪かった科目のことを思い出しては元気をなくしていました。

9月の下旬になると中央大学や明治大学の過去問で8割程度とれる学力水準になっていました。

ただ、早稲田の過去問だと30%前後しか取れず、10月の代ゼミ早大入試プレはコテンパンにやられました。

この辺りの時期から徐々に欲が出てきました。

はじめはどこの大学でも構わないと言っていたのが、MARCHもいらない。

目指すは、早慶上理となってきました。

色々な要因が考えられます。

たとえば

・MARCHレベルの過去問で高得点が取れて自信がついたこと。

・高校受験で早慶付属高や都立自校作成高を目指して勉強している中学生の姿を見て、刺激を受けたこと。

これらのことが重なって、考え方が変わってきたようです。

10~12月

10月からは、早慶理工学部・東京理科大理学部の対策を本格的に始めました。

英語は、受験者平均よりも高い点数を取っていました。

しかし、数学・物理・化学は安定感がなく合格者最低点をウロウロしていました。

この時期から、浪人することを意識するようになりました。

理由のひとつ目は、勉強時間の不足です。

高3から受験勉強をはじめて、4月以降は塾の自習室での勉強時間は、週に平均60時間を超えていました。

それでも勉強時間の足りなさを感じていて、もっと十分な準備をして大学に進学したいと思ったようです。

ふたつ目の理由は、勉強に集中できる生活を送ってみたいと思ったからでした。

勉強だけの生活が苦しくなかったようで、むしろ新しいことを知れたり、できなかった問題ができるようになったりすることが楽しかったようです。

このタイミングで、6月から目標にしていたMARCH以上を早慶上理に変更して、受験日程からMARCHを外しました。

ただ、次年度のために学力の定点観測はしたいので、日大と青山学院だけは共通テスト利用で受験予定校に組み込みました。

12月、やりたいことが本人の中でさらに明確になっていきました。
6月の段階では、早慶上理レベルは、全く現実的ではなく憧れでしかありませんでした。


また、広く理系という枠組みでしか学部のことを理解してなかったので、生物や化学は興味ないようでしたが、理学部と工学部については合格できれば嬉しいと思っていました。

しかし、勉強しているうちに、自分の勉強したい分野や行きたい大学が明確になってきましたようです。
その結果、早稲田・慶応の理工学部と東京理科大理学部を志望するようになりました。

大きく理系の学部は、「既存の技術をどのように世の中に役立てていくか?」を考える研究と、「このような現象や数式はなぜ成り立つのか?」を考える研究があります。
前者は主に工学部、後者は理学部で勉強します。
この生徒は、「なぜ?」をとても大切にする生徒で、勉強するうちにドンドン理学部に興味を持ち始めました。

しかし、早稲田・慶応の理工学部、東京理科大理学部だけに受験校を絞ることはしませんでした。

理由としては

・初回の面談時、浪人はできないと言っていたこと。

・実際に合格したら、気持ちが変わる可能性もあること。

・早慶理工学部、東京理科大理学部だけを受験する覚悟を完全には持っていなかったこと。

・重すぎるプレッシャーだと力が発揮できない性格なこと。

が挙げられます。

とくにメンタル面は気を遣いました。
この生徒は決してメンタル的に強い方ではありません。
受験校を絞りすぎてしまうと、気負って力が発揮できないタイプです。

だから、受験校を増やしてプレッシャーを分散させるのと、試験の経験を重ねて受験を日常にすることを狙いました。
とりあえず早慶上理の理系学部を一通り受験して、進学先は受験結果次第で決定することにしました。

受験期

受験校と志望順位

1.早稲田大学先進理工学部or慶応大学理工学部

3. 東京理科大理学部

4. 早稲田大学人間科学部

5. 東京理科大学創域理工学部

6. 東京理科大学工学部or東京理科大学先進工学部

8. 上智大学理工学部

9.青山学院理工学部

10.日本大学理工学部

6月の段階では、青山学院から上が進学の対象。

10月以降は、上智大学以上が進学の対象。

1月以降は、東京理科大理学部より上が進学の対象。

年末年始は、共通テスト対策の最終調整を行いました。
しばらく共通テストに触れていなかったので、感覚を取り戻すことが目的でした。

徐々に点数も上がっていき、実際の共通テストよりも難しいと言われているZ会の共通テスト予想問題集でも英語・数学は満点ちかく取れるようになりました。

共通テストの結果が合否に関係するのは、共通テスト利用で受験する日本大学と青山学院、共通テストと個別テストの両方の結果で合否を判定する上智大学でした。

志望校からみると、共通テストのウェイトはそれほど高くありません。
受験しなくてもいいレベルです。

しかし、年末の段階では、慶応大学理工学部・早稲田大学先進理工学部・東京理科大理学部以外は進学したくないという想いはあったものの、まだ迷っている段階でした。

また、志望校には心技体が万全の状態で受験することを目標にしていました。
とくに気持ちの部分で試験結果が大きく左右されるタイプなので、いかに平常心で受験できるかを考えました。

それにあたって、上智大学理工学部だけが最後の早稲田大学人間科学部の受験の前日に合否が出ます。
上智大学が不合格だと翌日の早稲田大学の試験に平常心で受験できない可能性があったので、上智大学は合格を取りたい大学のひとつでした。

実際の入試

1月中旬

万全の状態で臨んだ共通テストでした。

しかし、問題を解く順番や時間配分を固めすぎたことが災いしました。
最初のリーディングが、練習していた出題形式とずれたようです。
パニックになってしまい、うまく対応できませんでした。

その後のリスニングでも切り替えることができず初日の英語はボロボロでした。
リーディングとリスニングの合計点は、128点しかとることができませんでした。

翌日の数学や理科は、ミスはあったものの8割程度取れていました。
とくに数ⅡBは9割を超えていました。

試験結果よりも力が発揮できなかったことが、とても悔しかったようで、仮採点をした夜に泣いていました。

共通テストの結果は残念でした。
しかし、冬休みが終わったくらいから早稲田・慶応・東京理科大も理学部以外なら、進学しないことを自分の中で決めていたようです。
共通テストの結果は、希望する大学とは関係がなかったので、はやくに立ち直れて本番に向けてのいい経験になりました。

2月

経験や新しく知ったことから、色々なことを考えている生徒です。
過去問や問題集をやっていく中で、進学を希望している早稲田・慶応・理科大理学部には今年は届かないと悟ったようです。

あきらめたわけでも捨てたわけでもありません。
ただ、その高みまで今年は間に合わないと思ったようです。

彼女の掲げた目標は、本命の3つには届かなくても、東京理科大の他の学部には合格することでした。
だから、2月3日から始まった理学部以外の東京理科大の入試も、一生懸命やっていました。

おわった試験問題を見ると、1科目目ができなくても2科目目で頑張ったり、大問1がわからなくても、大問2を取りにいったりと、少しでも点数を取るためにベストを尽くしているのが伝わる問題用紙でした。

早稲田・慶應・理科大理学部は、試験が終わった段階で不合格だと感じていたようです。

入試最終日の夕方、「試験は終わったけど、合否が出ていないから。」と勉強しにきました。
その後も合否が全部判明するまでの10日間、毎日10時間勉強していました。

合否結果

一番心配していた早稲田の前日の上智大学の発表は「補欠」。
「不合格による失望」も「合格による慢心」もなく翌日の試験に臨めるという点では、一番いい結果でした。

その後、2月21日から始まった合格発表では東京理科大創域理工学部に合格。
今年の最低限の目標は達成できました。

しかし、希望していた早稲田・慶応・東京理科大理学部には合格できませんでした。

最後の早稲田の発表の日は、号泣していました。
不合格だったことが悲しいというよりは、覚悟はしていたけど、現実を突き付けられた感じがしたようです。

浪人をすることに迷いはなさそうでした。
しかし、

・来年の結果が、今年と同じ結果だった時に、この一年が無駄になってしまうこと。

・ご家族へ経済的に負担をかけてしまうこと。

・浪人する以上は、勝敗ラインが早慶になるというプレッシャーがかかること。

という不安はあったようです。

一方、保護者は、進路について本人の希望を尊重するとのことでした。
しかし、「東京理科大創域理工学部は、とても良さそうな学部なので、進学したらどうか?」とも思っていたようです。

母子の間では、浪人することなど少し話していたようです。
しかし、お父さんには、浪人することを反対されそうで言えないと悩んでいました。

一向に話が進まないので、生徒が今感じている「不安」や「浪人したい理由」「創域理工学部ではダメな理由」などをお母さまにメールで報告しました。

たぶん、お母さんからお父さんに話してくれたのだと思います。
翌日、生徒から「昨日、お父さんと話しました!なんか…お父さんから話を切り出してくれて、応援してくれました。」と、とてもうれしそうに報告してくれました。

こうして高校3年生の受験勉強は終わり、浪人生活が始まりました。

どのような一年になるのか?

ひとつだけ自信を持って言えるのは、どんな結果だとしても無駄な一年には絶対にならないということです。

まとめ

東京理科大は有名私立大学のひとつです。
大学のランク・勉強をはじめた時期・学力・勉強に使えた時間を考えたら成功事例といえます。
しかし、本人の希望した結果ではありませんでした。

この事例で伝えたいのは、高3になってからでは大学受験の準備は間に合わないということです。

高3からの1年間、使える時間はすべて勉強していました。
勉強の質もとても高いので、確認テストもいい結果でした。
その積み重ねが、過去問や模試の成績も上げていきました。
それでも1年間では間に合いませんでした。

とくに公立高校に進学した高校生は、注意してください。
もっと早くから始めれば違う結果だと感じることが多いです。

東都ゼミナールの大学受験講座は、学習管理と映像授業のサービスをベースにしながら、状況によって個別指導・質問対応もできます。

数多くの似たサービスがあります。
しかしサービス内容は同じでも、提供するサービスの質が違うから、高い合格実績を出せています。

一人では勉強がはかどらない。

何をすればよいかわからない。

どこの大学がいいのかわからない。

上記でお困りなら、下記問い合わせフォームよりお問い合わせください。

生徒ひとりひとりの状況をしっかり把握して、入試戦略・勉強プランをたてるので7名限定で募集しています。

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