中学生の「定期テスト対策は2週間前から」は、本当のところどうなのか?

定期テストというと「2週間前から計画を立てて勉強する」ということがポイントの一つとして言い古されています。

しかし中には、

もっと時間が欲しい、

始めたけれども終わりきらない、

なかなか時間が取れない、

といった声も聞かれます。

“2週間前”ははたして妥当な期間なのでしょうか。

もっと早くからテスト対策を始めればいいのでしょうか。

勉強のやり方次第であって“2週間”は気にするほどのことではないのでしょうか。

「テスト対策は2週間前から」ということをいろいろ見てみましょう。

目次

なぜ2週間前からと言われるのか

範囲表が配られるから

公立の中学校ではテスト2週間前に「範囲表」が配られます。

テストが近付いてテストの話題も多くなってきたところで、範囲表が配られることにより、気持ちが完全にテストモードになりますね。やることも確定します。

同時に「計画表」も渡されて、毎日の勉強の予定と進めたことを書くことになります。

否応なしに勉強モードにさせられると言ってもいいでしょう。相応の量のワークや課題をこなすにはここから2週間がちょうどよいとも言えます。

これが“2週間前から”と言われる一番大きな理由です。

時間的なタイミングがよいから

「範囲表」や「計画表」、勉強する生徒側ばかりではなく、出題する先生側にとっても“2週間前”が問題作成のタイミングとしてちょうどよいのです。

先生自身や学校の事情もあり絶対ではないでしょうが、2週間あれば、範囲を決めて問題を作るのにちょうどいいことでしょう。行事や祝日などによる進み具合の狂いがあっても調整できます。

2週間以上前だと、早すぎて範囲の確定がうまくいかないことがあると思います。

直前であれば、問題作成も大変ですし、生徒にも負担や戸惑いが起きます。

事務作業の面からも“2週間前”というのが、一つのポイントになります。

適度な集中力、緊張感が保てるから

テストまで2週間以上あると、初めは意識が高いかもしれませんが、冗長になってしまい、かえって集中が続かなくなったり、ダラダラと過ごしてしまったりすることがあります。

1週間だと短すぎて、集中力や緊張感よりも、焦りだとか急がなくてはいけないとかいった気持ちが先行してしまうでしょう。勉強から外れてしまいます。

2週間であれば、勉強も余裕をもって進められ、集中力や緊張感も適度に保つことができて、そのままテストに臨むことができます。

“2週間”が程よい長さであることがわかります。

本当に2週間前からがベストか?

物理的にも気持ちの上でも、“2週間”がちょうどよい長さであることを述べてきましたが、初めに書いたように、“2週間”では足りないという声もあります。

今度はその点を見ていきましょう。

反復練習することを考える

学校の定期テストは習ったことの『確認』です。

範囲の教科書、ノート、ワーク・プリント類、課題などを確実にやっておけば平均点は越え、80点にも届きます。

確実にやるには、暗記とワーク・プリント類を2~3周することが必要です。90点以上取るには確実な暗記はもちろん、ワーク・プリント類4周以上はやっておく必要があります。応用問題も解いておかなくてはなりません。

これには相応の時間が必要です。

反復練習をこなすには2週間では足りないことも十分にあり得るのです。

まして他の科目もあり、同様に反復練習を考えると、はたして2週間でやれるのだろうか? ということになります。

9科目ある期末テストを考える

すぐ前で述べたように、全科目ある期末テストになれば、反復練習に使える時間がいったいどれくらい取れるだろうか、という問題が出てきます。

“2週間”と言っても、あるように見えて結構短いと感じると焦りも出てきてしまいますね。

なんか“2週間”が全然余裕のないものに感じてしまいます。

予定を立てるにしても、あれもこれもとなって、とてもこなせない。

的を絞ると予定に入れていないことが気がかりに感じたり、不安になったりする。

いったいどうすればいいのか、いつからやればいいのか、というようになってしまいます。

部活があることを考える

そして部活です。

部活をやっていれば1週間前までは活動があります。

1週間前になるまでは、部活に時間をとられてどうしても勉強時間が少なくなります。

中間テストは学校ごとに日程に違いがあることが多いうえ、テスト期間中に試合やコンクールなどの日程が平気で入ることもまた多いです。このような時は、テスト期間中でも時間は短めで部活があることが普通です。

期末テストはどの学校も大体日程が同じで、試合や大会などもありません。が、テストの科目数が多い。

なかなかうまくいかないものです。“2週間前”の余裕を感じるどころか、時間がないとか、取れないとかの焦りの方が大きく感じてしまいます。

柔軟な対応が必要

“2週間前から”と言うのは実際どうなのか。

2週間以上空くと冗長になる。

1週間だと急すぎる。

どれがいいのか分からなくなりそうですが、

2週間前は妥当である!』

2週間前で本当にいいの?』

の2つの点を比べた上での結論に行きましょう。

目安は2週間

“2週間前から”というのはやはり妥当なものです。

言い古されているということは、それだけ適切ということでもあります。

初めに書いたように、時間的にも、集中力や緊張感の持続からもちょうどよいわけです。

ただ、反復練習や多くの量を演習したい、部活で時間が取られる、期末テストのように9教科あって時間配分が大変だ、ということも普通にあることです。

ここで、“2週間”を1つの目安にして柔軟に勉強できるような態勢にしておくことがポイントになってきます。

早めの3週間前あたりから勉強を始めるもの、2週間前からでもできること、テスト当日まで毎日繰り返すことなどをきちんと計画立てておくのです。

テストや部活の日程も考えて予定を立てます。

時間が取れないという人は、いわゆる「すき間時間」というものを活用するなりして、工夫しましょう。朝10分や20分早く起きて計算問題10題、交通機関での移動中に暗記物をやる、夕食の前にプリント課題5題やるというようなことです。学校での空いた時間を使うという手もあります。

ちょっとのことですが、積み重なった時はけっこうな量、力になっているものです。

2週間にこだわることもない

ここでは前に述べたことのまとめになります。

“2週間前から”を目安にして、自分の立場や状況に応じて勉強すればいいのです。

  • 勉強の状態

コツコツ積み重ねがあれば2週間前からでもいいでしょう。

勉強不足、苦手なところが多いなどであれば、3週間前から始めるのがいいでしょう。

  • 部活

時間を取られる、試合や大会などでスケジュールがハードなどであれば、3週間前から少しずつやっておくとか、すき間時間を活用しましょう。

  • 課題が多い

どんどんこなせるのならすぐに始めて終わらせておく。それなりの量をやらなければいけない時は、毎日やる量をはっきりと決めて進めていく。というように計画的にこなしましょう。

定期テストの2週間以上前だと、テストに出る範囲が分からないということをよく耳にしますが、たいしたことではありません。前回テスト範囲のあとから始めればよいのです。そのまま勉強を続けていけばよいのです。

範囲表が配られて範囲が確定したところで、ほとんど問題ないはずです。ほぼもう勉強していたところのはずです。しかもテスト範囲は短くなることはあっても、延びることはめったにありません。

このようにして進めて、1週間前までにはすべてひと通り終わらせておくのがベストです。

1週間前からは確認をします。こうして定期テストまでに完璧にしておくのです。

“2週間前”を目安にしつつ、その時の自分の置かれた状況に応じて、柔軟に計画を立てて柔軟に勉強できるようにしましょう。

計画と判断と実行

「計画」と「判断」はもう書きましたね。

今の自分の勉強の出来具合や苦手分野の有無、自分の置かれた状況などをしっかり考えて、計画を立てましょう。

集中して取り組めるように、また、時間を確保できるように、工夫して計画を組んで下さい。

最後はきちんと“実行”しましょう。せっかくの計画もきちんと“実行”できなくては意味がないどころか、勉強の効果がありません。

“実行”のためにも、工夫した計画はもちろん、目標を決めた上での計画、無理のない計画を立てて下さい。

まとめ

テスト勉強は“2週間前から”と言い古されていますが、

確かにその通りです。

その上で、

●状況に応じて3週間前には勉強を始める

●勉強量や勉強時間の確保には、工夫することも必要である

●2週間前には集中力と緊張感を保ってテストに備える

●1週間前からは確認に入れるようにする

●状況をしっかり判断して、それに合わせた計画を立てて、必ず実行する

これがポイントです。

“2週間前”を基本にしつつ、柔軟な取り組みでより一層の効果を上げられるようにして下さい。

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