対象:早慶・旧帝一工レベルの大学を目指している大学受験生
現状の学力:かんたんな長文の日本語訳はできる
悩み:文全体の内容がよく分からなかったり、全訳を見ると一文単位での内容は取れているのに、正答率が低い
このレベルの学力と悩みをお持ちの大学受験生に、英語長文の内容がとれるようになり、正答率が上がる英語長文教材と使い方を紹介します。
長文の正答率が上がらない原因
長文の正答率が上がらない原因は、大きく分けて以下のふたつです。
①選択肢の吟味が正確にできないから。
②文章内容が取れないから。
以下詳細を説明します。
選択肢の吟味が正確にできないから
難関校になるほど、それぞれの選択肢が曖昧になります。
惑わされることが多くなり、吟味が難しくなります。
そのため「『必ず~』や『絶対に~』などの断定表現は解答にならない」などの選択肢を判別するテクニックや、「因果関係を逆にする」などの選択肢を作るテクニックを知らないと正答率は上がりません。
文章内容が取れないから
1.単語などの語彙が足らないから。
2.文構造が取れないから。
3.段落ごとの文章構造が取れないから。
4.テーマの前提知識が足らないから
語彙が少ないことや、文構造が取れないなら、英語長文を学習する段階にありません。
英文法や英文解釈の学習をしながら、単語や熟語の暗記をしましょう。
段落ごとの文構造を取れない場合は、長文の読み方や解き方がわかる参考書を最初に勉強する必要があります。
長文の基本的な読み方を勉強した後に、長文の問題集を行いましょう。
読解問題で、正答率を上げるための最後の壁が、「テーマの前提知識」です。
英語を日本語に直せても、書いてある内容を理解できなければ、内容理解につながりません。
テーマの前提知識が足らないと内容理解ができないため、正答率が低くなります。
たとえば、日本の選挙制度の問題点をテーマにした文章を読んだときに、小選挙区制や比例代表制などの日本の選挙制度を知っている受験生と、全く知らない受験生が同じ文を読むとしたら、文章内容の理解度に大きな差ができると思いませんか?
難関大学になるほど、英語一教科ではなく、科目を超えた知識が必要になります。
解決法
テーマの前提知識不足を補うのに役立つのが、「やっておきたい英語長文700(河合塾)」です。
やっておきたい英語長文700は、大学入試で頻出テーマの長文が収録されています。
この教材を勉強することで、英文を正確に読み取るだけではありません。
出題されるテーマについても勉強をすることができるので、読解に必要な前提知識を勉強することもできます。
対象
誰でも使える教材ではありません。
英文や出題レベルが、比較的高い教材です。
初学者が勉強しても、時間がかかるばかりで、効果的な学習ができません。
この教材を使うには以下の3つの条件が必要です。
1.単語、熟語、英文法、英文解釈などの基礎学習ができている。
2.目安は共通テストで75~80%取れる英語力
3.志望大学がMARCHの難関学部より上
4.使い方
各大問の標準解答時間内に辞書などを使わずに解く。
各長文には、語数と目安の時間が書いてあります。
この時間を目標に、読解をします。
辞書などは一切使わずにテストのつもりで解きましょう。
解答・解説を読みながら、採点・やり直しをする。
解答・解説を読みながら、正答の根拠や解答のアプローチを理解しましょう。
設問の解答は比較的丁寧に書かれているので、読めば理解できるはずです。
一回目のやり直しでは、構造をチェックしながら精読する。
「なぜその日本語訳になるのか?」「なぜその解答になるのか?」「解答の根拠になる文はどこか?」などを意識しながら日本語訳をして、問題を解きます。
段落ごとに日本語訳や語句も掲載されているので、やり直しがしやすいです。
注意点として、語彙については、単語帳と併用することをおススメします。
多くの長文問題集の語句解説は、掲載されている長文の文意に合うような訳出がされています。
しかし単語帳で覚えた内容が、語彙のベースになるはずなので、わからなかった単語は、語句解説だけではなく単語帳でも確認しましょう。
もし単語帳に掲載されていない単語だとしたら、基本的には不要な単語です。文脈から意味を類推する必要があります。
二回目のやり直しは、文の内容や文章全体の構造を意識して読む。
一文ずつの構造を意識するというよりは、段落ごとの関係性や文全体が言いたいことを意識して読みましょう。
精読よりも速読のイメージです。
段落ごとの中心文を書き出すことや、段落ごとに要約するのも文章内容を把握するのに、いい練習になります。
知らない語彙は、やり直しを通じて覚える。
どれだけ単語の練習をしても、知らない単語は出てきます。
だから、類推する練習は必要です。
しかし、単語帳に掲載されていない単語でも出会った以上は覚えていきましょう。
やっておきたい英語長文700は、受験頻出のテーマを長文の題材にしています。
同じテーマが本番の入試で出題される可能性があります。
テーマによって、使われる単語はある程度決まっているので、覚えておいて損はありません。
単語帳に掲載されていない単語でも、覚えましょう。
5.注意点
SVOCなどの構文解説などは、ほとんどありません。
基本的な文法知識と英文構造を取れる知識や技術は必要です。
初学者が勉強するのは厳しい教材といえます。
まとめ
英語長文ができない要因のひとつに、テーマの前提知識の欠如があります。
解決するために役に立つ教材が、「やっておきたい英語長文700(河合出版)」です。
対象は、基本的な学習が終了している早慶以上の大学を志望する大学受験生。
使い方は
・各大問の標準解答時間内に辞書などを使わずに解く。
・その後解答・解説を読みながら、採点・やり直しをする。
・一回目のやり直しでは、構造をチェックしながら精読する。
・二回目のやり直しは、文の内容や文章全体の構造を意識して読む。
・知らない語彙は、やり直しを通じて覚える。
もし英語の点数が取れない原因が、テーマの前提知識の欠如なら、「やっておきたい英語長文700」を勉強すれば、問題解決できます。
英語の点数が取れない原因は、一つではありません。
たとえば文章内容が読めていないから解けないのか?
文章内容は取れているけど、選択肢の取捨ができないから正答率が上がらないのか?
さらに原因を細分化すると、長文の内容が取れていないのは、語彙が少ないから内容が取れないのか?
前提となる背景を知らないから内容が取れないのか?
原因は、個人ごとに違います。
勉強をしているのに成績が上がらない大学受験生の多くは、問題解決につながらない教材に手を出しがちです。
東都ゼミナール大学受験講座なら、勉強内容・勉強方法・仕上げるスケジュールを担当講師が、個人ごとに志望校に合わせて設計します。
だから点数を上げるための最短・最速の勉強方法を取ることができます。
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