「マット運動」については、学年の後半や、学年末に復習として出題される傾向にあります。
問われることは、技名とその内容にほぼ限定されます。
イラストを見て、どの技かわかるようにしておくことが大きなポイントです。
技名とやり方
回転系接点技
マット上で体を回転させる技の系統のうち、
背中をマットに接して回転する技群
開脚前転
①後頭部から転がり
②前上方に足を投げ出し回転、両足はそろえて閉じて高く上げる
③両ももの内側に手を入れマットをつき
④かかとがマットに着く直前に開脚
⑤上体を起こし着地ポーズ
伸しつ前転
①ひざをしっかり伸ばしたままにする
②後頭部から回転
③腰の角度を広げながら前上方に足を投げ出す
④足がマットにつく瞬間に上体を一気に前屈
⑤同時にももの横に両手を置いて押し放しスムーズに立ち上がる
倒立前転
①肩幅で手をついて倒立する
②頭を起こし、あごを引いて回転していく
③ひざと腰を伸ばし、背中上部が着いてからひざと腰を曲げる
④回転の勢いで立ち上がり、着地ポーズ
とび前転
①両足で踏み切り、空中で屈伸のかたちをとる
②両手をつき、その間に頭を入れ後頭部から回転
③足を前に送り出す感覚で、ひざを抱え込むと同時に上体を起こしポーズ
開脚後転
①上体を後方に向ける
②しっかり足を振り上げ、回転のスピードをつける
③腰を上へ持ち上げるようにして、開脚する
④ひじを伸ばしマットを押して立ち上がる
伸しつ後転
①ひざを伸ばしたまま後ろに倒れ込む
②足を振る勢いで回転
③腰を持ち上げるように手でマットを押して立ち上がりポーズ
回転系ほん転技
マット上で体を回転させる技の系統のうち、
手や足の支えで回転する技群
側方倒立回転
①正面を向いて腰の位置を高く保って踏み込む
②上体を1/4ひねって着手し、倒立状態
③後に着いた手でマットを押しはなす
④上体を1/4ひねりながら起き上がり着地してポーズ
ロンダート(側方倒立回転跳び1/4ひねり)
①片足を振り上げて勢いをつけ、片手ずつ着手
②ひざを曲げずに体をそらし1/4ひねる
③両手でマットを押し放し、両足をマットに向けて振り込む
④着地してポーズ
前方倒立回転
①足を振り上げ倒立
②体を反らせ足を下ろしてブリッジの体勢
③足がつくと同時に腰を前方へ移動し、立ち上がってポーズ
首はねおき
①腰曲げから足をななめ前上方(できるだけ前)へ投げ出す
②両手でしっかり押し放し、体を反らせたまま立ち上がる
頭はねおき
①しゃがみ立ちから着手
②両手の前方に前頭部をつけ、ひじを曲げる
③手の押し放しと腰の伸ばしを同調させ、腰を持ち上げ、前上方に向かってはねる
巧技系平均立ち
片足立ちや倒立などマット上静止した技の系統で、
バランスをとりながら静止して立つこと
倒立
①後ろの足でマットをけり上げる
②両手は肩幅くらいに広げ、視線は前方のマット、腕から足の先まで真っ直ぐに伸ばす
片足正面水平立ち
①片足を水平に後方に上げる
②上体を前に倒す
③正面を見る
④手は前から横に上げる
出題例
技と内容
1 下の図の技名を答えなさい。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
答 (1)前方倒立回転 (2)開脚後転 (3)伸しつ後転
(4)跳び前転 (5)片足正面水平立ち
2 マット運動について( )にあてはまる適語を語群の中から選びなさい。
(1)開脚前転
(① )を伸ばして高く保ち、勢いよく転がる。
両足を(② )まま前方に投げ出す。
かかとがマットにつく(③ )に素早く足を開く。
体を(④ )にたおしてマットを押す。
上体を前にたおしながら立ち上がる。
(2)倒立前転
前足でけり、後ろ足を(① )。
ひじを曲げ重心を徐々に(② )に移動する。
後頭部で軽く支えて、肩→(③ )→腰の順にマットにつきながら転がる。
(④ )のスピードを利用して立つ。
ア 腰 イ 腕 ウ 背中 エ 足 オ 回転
カ 背面側 キ 前面側 ク 直前 ケ 前 コ 後ろ
サ そろえた シ 曲げた ス 大きく振り上げる セ 伸ばす
答 (1)① ア ② サ ③ ク ④ ケ
(2)① ス ② カ ③ ウ ④ オ
3 次のA、B、Cの文で述べているマット運動の技名を答え、また、A、B、Cを正しい順番に並べ替えなさい。
A 両脚をそろえ、上体を起こしやすくするため、両手を両足の外側のマットにつけて強く押す。
B ひざを伸ばし勢いよく前に転がる。
C 手をついた後、後頭部をマットにつけ回転し、腹筋に力を入れて前屈の姿勢を保つ。
答 伸しつ前転 B→C→A
4 倒立のポイントを挙げよ。
答 ◎両手は肩幅と同じくらいに広げる
◎頭を起こして視線は前方のマットを見る
◎脚はまっすぐに伸ばす
5 側方倒立回転で手と足のマットにつける順番を答えよ。
答 手→手→足→足
6 側方倒立回転跳び1/4ひねりの別名は何ですか。
答 ロンダート
分類
1 マット運動の技の分類表です。AとBにあてはまる適切な語句を答えなさい。
答 A ほん転技 B 巧技系
2 空欄に適する語を記入しなさい。
倒立前転は( )系( )技群( )グループです。
答 回転 接転 前転
基礎知識
1 器械運動に使われる器械を、マット以外に3つ挙げなさい。
答 跳び箱、鉄棒、平均台
2 ( )にあてはまる語句を書きなさい。
器械運動の始まりは、「ドイツ体操の父」と言われる(① )が、トゥルネンという運動を考案したことである。その後ヨーロッパ各地に広がり、競技会も行われるようになり、スポーツ化していった。現在は(② )としてオリンピック種目になっている。男女別の種目は、男子は(③ )、あん馬、つり輪、跳馬、(④ )鉄棒からなり、女子は跳馬、段違い平行棒、(⑤ )、ゆかがある。団体、個人、種目別と行われ、技の難度と(⑥ )が競われる。
答 ①ヤーン ②体操 ③ゆか ④平行棒 ⑤平均台 ⑥技術
まとめ
『マット運動』のポイントは、
イラストとともに
①技名
②やり方
③ポイント
が問われる
これにつきると言ってもいいくらいです
教科書や配布されたプリントに載っているイラストや、実技の授業でやった技を覚えておけば問題ありません。上手くやるコツや、注意点に気を付けておくことも大切です。そういうことがよく問われます。
技名は記述で、それ以外は穴埋め問題が多いです。穴埋め問題は選択式と記述式の両方がありますが、しっかり勉強しておけばどちらでも答えられるものばかりです。
その他には、
◎基礎知識や、歴史事項
◎担当の先生の授業内だけで扱ったもの
からの出題が見られます。
①は教科書の各単元の冒頭や、授業のノートやプリント類に載っています。
②は実技科目に多く見られます。ノートやプリント類の内容を確実に頭の中に入れておきましょう。中には実技の授業中に口頭で言ったこともありますので、授業に集中することも大切です。
ただこれらは、やった内容がそのまま出ます。ですから確実に取るようにしましょう。
実技科目は、入試での内申点が2倍に換算されて判定されます。主要5教科と同じく大切であることがわかります。
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