絵が上手で美術の成績が良い子達に絵が上手になる方法を話を聞くと…。
「○○に気を付けて書いています‼」という明確な答えを言う子はいません。
皆、「見たままを書いています」とか「えー?だって、そうなってますよね?」とか主観的な感想に終始します。
これが、実技はセンスだと言われる理由です。
確かに、センスによる部分は大きいです。
しかし知識と努力で極力、習わなくても上手に出来る子達に迫ることは出来ます。
今回は、「影のつけ方」を学ぶことで、できる子達に少しでも迫る方を教えます。
デッサンを上手に見せるコツ
デッサンの評価が高い子と低い子の作品を見比べて決定的に違うところは、「濃淡」です。
評価の高い子は、暗い部分は濃くハッキリと塗り、段階的に薄く明るくなっています。
つまり、メリハリがきっちりついています。
一方、評価の低い子どもは、影のつけ方が薄いため、全体的に薄ボンヤリしたイメージの作品になっています。
そこで、絵を上手に見せるためのポイントの一つ目
「1番暗いところを、濃い鉛筆でハッキリと描く」
しかし問題が一つ。
「一番暗いところってどこ?」ということが分からない子どもは多いようです。
基本的には「地面と接した部分が一番暗くなる=一番濃くしっかりと塗る」ということです。
そして、そこから、徐々に薄くしていき、コントラストを付けていきます。
影のつけ方の基本ルール
ここからは、実際に影のつけかたについて、解説します。
まずは影の意味を確認します。
影=物体が光をさえぎってできるものです。
影を理解するには、光を意識することがとても大切です。
ここから先は常に光を意識しながら読んでいって下さい。
影は物体を中心に光と逆の向きに出来る
下のイラストをご覧ください
物体を中心に光は向かって左側から来ています。
ですから、逆の右側に影は出来ます。
同様に、下のイラストのように、物体の右斜め前から来ている場合は、その逆なので、物体の左斜め後ろに影は出来ます。
影の長さは、光の高低と物体の高低で決まる
①光の高低
上のイラストをご覧ください。
光の位置が高い位置にある場合、影は短くなります。
それに対して、光が低くなればなるほど、影の長さは長くなっていきます。
②物体の高低
上のイラストをご覧ください。
物体の高さ低いと影は短くなります。
それに対して、物体の高さが高くなればなるほど、影は長くなっていきます。
この2つのバランスで、影の長さは決まります。
影の濃淡
上のイラストをご覧ください。
影の濃さは、物体から離れれば離れるほど薄くなります。
そして、物体に近付けば近づくほど影は濃くなります。
ですから、物体が地面に接している部分が一番物体に近いので、一番濃くなるわけです。
書き方の基本
下の例で、実際に書いてみましょう。
書き方は以下の通りです。
STEP1 底面の奥行を書き入れます。
STEP2 光に対して平行な線を物体の底面の両端に書き入れる。
STEP3 物体が地面と設置してる部分を一番濃く塗り、そこから徐々に淡くしていく
まとめ
実際に書いてみると、思ったようにはできないと思います。
練習は必要です。
また、影を作りには、しっかりとした形をかけないと影は作れません。
ですから、これを読んで一発でデッサンが劇的に向上するのは難しいですが、はっきりとしたコントラストをつけることでデッサンにメリハリが出ます。
また、影のでき方の基本を意識することで、2つのものを並びで書く場合には、物体の高さが低い方が影の長さが長くなっていたり、遠くの影が一番濃くなっていたりということはなくなるはずです。
是非、参考にしてみて下さい。
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