慶応志木・市川合格。「あまり勉強しなくても点数がとれた」の意味

「あまり勉強しなくても点数がとれた」

中学校では定期テストの時に「勉強予定」・「実際に勉強した記録」・「反省」を書く用紙があり、試験後に中学校に提出します。

冒頭のコメントは、慶応志木・市川など超難関校に合格する学力の子どもが、3年生1学期の定期テストのときに書いたコメントです。

非常に生意気で尊大な性格を連想すると思います。

しかし、このコメントの真意は全く違います。

この言葉の真意と合格までの軌跡を紹介します。

目次

卒業生のビフォーアフター

偏差値

評定

テスト結果

東都に決めた理由

親の悩み

「中学生のための準備」というのが主な目的だったようです。

中学生の前から学習習慣や基礎学力をつけておくことが目的の塾選びでした。

子供の状況

小5の1月中旬にお母様から問い合わせをいただきました。お姉様の同級生が東都ゼミナールに通っていたので、話を聞いていたようです。

通う前の印象は、厳しい・宿題多い・大変・怖いなどネガティブなものだったようです。

2月に算数のみ体験。その時期は、割合や立体の見方など基本問題はできるけど応用になると、やや苦手でした。しかし理解力も集中力も、すでに通っている塾生と同程度あったので、わからないことは授業内で解決できていました。

東都に決めた理由

・本人:体験授業が面白かったから

・保護者:お姉様の同級生で東都ゼミナールに通っている子たちの成績が上がっていたから。

入塾後

小学6年生

2月の体験授業を経て、3月の新年度から算・英の2科目受講で勉強を始めました。

塾に慣れることを重視して、学習量の負担を減らしながらスタートすることを考えたようです。

2月の体験授業期間中の様子は担当から聞く限り、良好な状況でした。

しかし、実際に授業を担当すると4月末までは、あまりいい状況ではありませんでした。

指示が一度で通らないことやノートを書くスピードや問題を解くスピードが遅いなど。小5までにほしい学習習慣水準には達していませんでした。この期間は塾での過ごし方や要求する水準について共有することに注力しました。

GW明けから徐々に取り組み方が変わってきます。問題を解く時間も早くなり、指示も一度で通るようになりました。それに伴い理解力が上がり、問題を解くスピードも速くなりました。

ただ課題の取り組み方についてはずっと疑念がありました。授業内では完璧に理解して、どんな問題をしっかりと理由を含めて解答できるのに、翌週になると全く覚えていない。授業の冒頭に教えなおすと先週と同じクオリティで問題を解けていました。

授業内ではできているので、課題のやり方に問題があると思って、宿題のノートをよく見ると…。テキストには10題掲載されているのに、5問しか解いていないなど課題のごまかしが多くありました。

当時の小6受講者4人のうち1人は、そもそも宿題をやってこない。この子ども含める他の3人はページや問題を抜いたり、日付を変えて宿題をやったふりをしたり宿題のごまかしが秋から冬にかけて横行しました。

徐々に発生頻度は減りましたが、新中1になる直前の2月18日の授業記録にも、「宿題を誤魔化していたので残してやらせた。」と書いてあります。

小学生で、この調子だと中学生になったらもっとズルするようになるのだろう…と思っていました。

中1

【1学期】

3月の中学準備講座・春期講習までは、小6の時とあまり変わりませんでした。勉強が無駄ではないけど、身につけるには、取り組みや姿勢が不十分という状況です。

授業に出席はする。宿題も一応やる。手を抜いたのがばれるとやり直しはする。学力診断テストも偏差値59。これを維持すれば中堅以上の公立高校は合格できます。一般的には、十分なレベルです。

方向性を決めるために勉強を通じて、何を望むのかを本人から聞きました。

すると「できるだけ高い都立。早慶付属なら私立でもOK。」という解答でした。

「残された時間、今の学力であれば、目指せないことはないけど、結構大変だよ?がんばれる??」と聞くと「はい。」と答えました。

ここから徐々に姿勢が変化していきます。

宿題をしっかりと行うようになり、授業内では笑顔が出てくるようになりました。

この段階では、学力的に大きく抜けている子どもはいない状況でした。

しかし、5月28日の授業記録には「たぶんこいつが、この学年のエースになる。」と書いてあります。

それくらい今までとは取り組み方が変わっていきました。

ただ、これは英・数の話で、国語は暗記が不安定だし読解能力もあまり高くありませんでした。

1年生の1学期は、まずは定期テストでしっかり点を取ることが目標です。ターゲットは5科450点・9科810点。

試験前も試験中も塾に来られる時間は、塾で一生懸命勉強していました。

5科は目標達成できました。

しかし9科は美術が70点を下回ったので、810点には届きませんでした。

★1学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
期末テスト点数 451 791
評定 22 36

★1学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 合計
4月 58 53 60 59
5月 58 65 53 60
6月 57 59 52 57
7月 62 62 46 58

【2学期】

7月、夏休みと駿台模試で高得点を取ることを目標に掲げて日々の学習に取り組みました。

通常授業と授業の翌日に宿題を行い、水曜日15;30~18;00と19:00~22:00は応用問題をできるようにするための勉強を行いました。

理解力はさらに上がりました。

しかし国語の漢字・語彙や英語の語法は、復習頻度が低いため確認テストの結果はよくありませんでした。

特に駿台模試で出題された表現を全く覚えませんでした。提供している授業レベルや授業理解度を考えると、復習の杜撰さが出ている試験結果でした。

一方、学校の定期テストは、勉強をはじめる時期や勉強の質は90点以上取る生徒のレベルになりました。定期テストは塾の課題調整・テスト勉強の時間を確保・進捗の確認程度で各科目90点以上を取れるようになりました

★2学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
中間テスト点数 472
期末テスト点数 463 835
評定 25 39

★2学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 合計
8月 62 64 62 64
9月 62 58 61 62
10月 60 57 59 60
11月 64 62 60 64
12月 63 64 65 66

★1年2学期駿台模試

英語 数学 国語 合計
8月 59.6 46.4 58.7 56.4
11月 63.4 59 55.4 61.7

【3学期】

3学期になると暗記の確認テストが安定するようになりました。

国語では追試がなくなり、毎回満点。

英語も語法をまとめたノートを隙間時間で復習するようになったみたいです。

駿台の結果だけを比べると、2学期より落ちています。しかし、この行動が続けば近いうちに爆発に成績が伸びる自信がありました。

★3学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
学年末テスト点数 480 832
評定 25 40

★3学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 合計
1月 62 64 63 65
2月 59 65 65 65

★1年3学期駿台模試

英語 数学 国語 合計
1月 58.4 45.6 58.1 54.8

中2

【1学期】

成績は順調に伸びていきました。偏差値65近辺だったのが70を前後まで上がりました。

2年時の目標は、極力自力でできることを増やすことです。

どこの塾でも最難関を目指すクラスは定期テスト対策をしません。塾が定期テスト対策をガチガチにやらないと高得点を取れない学力の生徒に最難関合格は無理です。

だから3年生になったときを見越して、塾での定期テストの対策をしなくても、自力で高得点が取れるように授業内容と課題をコントロールしました。

定期テスト対策の比重を下げても、定期テストの点数は順調に伸びていきました。

成績が伸びた理由は、基礎学力が一つ上のステージ上がったこともあります。

しかし大きな要因は反復練習を積極的にやるようになったことです。

たとえば英語では1年生のころから語彙のノートを作って、自分の知らない表現に出会ったら書き留めて、それを覚えるまで定期的に見返すように指導しています。

多くの子どもは、ノートを作るもしません。

この子どもは、1年生の段階でノートを作ることはしていました。しかし復習をしないので、わかった知識を定着するところができませんでした。

1年生の時に一緒に塾で勉強していた3年生が、まじめに復習をするようになり、慶應義塾と慶応志木に合格した姿を見てから、マネをするようになりました。

「感度が高く、いいものをすぐ取り入れることができる」のは、学力UPに不可欠な要素です。

実際のノート

そして継続することができました。この語彙ノートは、受験が終わるまでずっと続きます。

「継続」も学力UPには欠かせない要素です。

3年間のノート

志望校については、この頃から第一志望が早慶付属に変わりました。

★1学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
テスト点数 479
評定 25

※授業時間が短すぎて実技4科目は一部しか実施せず。

★1学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 合計
4月 61 68 67 67
5月 64 73 67 71
6月 65 68 68 70
7月 68 67 72 72

★2年1学期駿台模試:コロナ禍のため6月は実施せず

【2学期・3学期】

各テストの数字的にも取り組む姿勢的にも順調でした。

定期テスト対策は、どんどん本人に裁量を渡せていけました。それでも安定的に高得点が取れていました。

科目ごとの弱点や科目に関係なく共通する課題はありました。

しかし早慶付属高に特化した対策すれば、どこを受験しても全勝できる目途が立ちました。

★2学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
2学期中間テスト点数 486
2学期期末テスト点数 476 832
2学期評定 24 39
学年末テスト点数 476 819
評定 25 40

★2学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 合計
8月 66 66 65 67
9月 59 67 76 70
10月 66 67 66 70
11月 62 70 74 71
12月 65 74 69 71
1月 63 71 70 70
2月 65 69 69 70

★2年2学期駿台模試

英語 数学 国語 合計
8月 67 53.8 67.7 65.6
9月 64 59.1 68.8 66.1
11月 59.4 62.7 67.7 66.1
1月 59.4 62.7 67.7 66.1

中3

【1学期】

きっかけは4月の駿台模試でした。4月の駿台は受験生が少ないので参考にならないとされています。しかし早慶を天井にするのは、もったいない成績だと思いました。

そこで開成を目指してみてはどうかと提案しました。

当初、本人は全くそんな気はなく…考えたこともなかったのだと思います。

国私立用の理社を勉強していないし困惑している様子でした。

そこで

・開成・早慶を両面で対策して、開成用の理社を始めるから勉強は大変になること。

・学校の定期テスト対策は基本的に授業ではやらないから、自力でやってもらわないといけなくなること。

・開成は、英・数・国の配点が理社よりも高いので、3科目が得意な子どもにチャンスがあること。

・もし1月の市川高校が不合格なら、開成受験は断念して慶應義塾に変更するからリスクは軽減できること。

そんな話をしていくうちに挑戦することを決意しました。

ゴールデンウィーク明けから国私立用の理社も加わり学習量はさらに増えました。それでも課題の期日・質は申し分ありませんでした。

6月の定期テストの時期になりました。

定期テスト対策勉強会以外で塾ではテスト対策の時間作らないから、足らないなら他の時間にやるように本人には伝えていました。

カリキュラムの遅れを取り戻すため塾の課題は、ほとんど減らしませんでした。その状況でも取った点数は5科475点、9科852点。過去最高の点数でした。

3年間、やってきた一つ一つは小さいことです。

勉強できる先輩が語彙用のノート作って勉強していたから真似した。

どの合格体験記を読んでも暗記が大事と書いてあるから、しっかり暗記をした。

一度読んでも忘れるからスキマ時間に書いたノートを見直した。

長文を直すときは文型を書き込みしながら、読み直しをした。

そういう一つ一つをしっかりと積んで揺るがない土台を作ったから、定期テストの直前に追い込みをかけなくても高得点がとれるようになりました。

この経験や想いを一言に集約したのが、「あまり勉強しなくても点数がとれた」でした。

★受験予定校

日程 受験校
1月17日 市川
1月18日 専修大松戸E類
1月19日 渋谷幕張
1月23日 栄東(東・医)
2月6日 慶応志木
2月9日 早稲田本庄
2月10日 開成or慶應義塾
2月11日 慶応志木2次or早稲田学院
2月12日 巣鴨
2月13日 筑波大付属
2月23日 日比谷

★1学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
学年末テスト点数 475 852
評定 24 39

★1学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 理科 社会 合計
4月 67 66 61 65 57 66
5月 64 70 63 67 59 67
6月 71 68 63 65 62 69
7月 71 68 64 63 63 70

★3年1学期駿台模試

英語 数学 国語 理科 社会 合計
4月 67.8 72.3 67.9 74.1
6月 61.3 54.3 48.7 49.8 36.2 49.5

【2学期】

8月から過去問演習は早慶付属高を行いました。早々に英語・国語は早稲田本庄8割を超えました。数学も及第点。理社は学習内容を一巡した状況なので、模試や過去問の結果を問えるレベルではありませんでした。理社のウェイトを徐々に重くしていけば帳尻が合う予定でした。

ところが9月になり早慶から開成・市川・渋幕など進学校系の対策に移ると、1年生のときから、誤魔化していた弱点が浮き彫りになりました。

大学付属と進学校だと問題の性質が違います。

まず英語では大学付属で出題される問題は、深く細かい知識を要求します。しかし、こつこつと勉強していくことで合格点に届くようになります。

一方、開成や渋幕の問題は、知識ではなく高い想像力や読解力を要求する問題が多いです。

本人の体験記もあるように、多くの高校の入試問題は、文法・語彙を勉強して英文を日本語にできれば、文章内容を理解できます。

しかし学校の難易度が上がるにつれて、単語や文法のレベルではなく文章の内容のレベルが上がるため、読解力がないと文章の意味が正確に取れません。

慶応志木や早大本庄では8割を超えていても、筑波大付属や開成になると5割程度という状況が続きました。

つぎに国語では早慶付属では小説文があまり出題されません。一方、受験予定の進学校ではすべての高校で小説文も出題されます。

この子どもは中1から心情理解が苦手で、小説文が得意ではありませんでした。

3年間対策はしていたので、対応できる力をつけきました。しかし出題される文章の難易度が上がり、全く対応できなくなりました。

解法手順を教えると理解はできるけど、自分でやるとなると上手くいかない状況が続きました。

受験校については、筑波大付属駒場ではなく筑波大付属にした以外は、最上位層が受けていく試験日程をくみました。

2学期で唯一誤算だったのは、学校の内申点で5科25が取れなかったことです。

唯一4だった理科は1年生の時からずっと90点以上取っていました。

評定も1年生の2学期からずっと5でした。ところが3年生の1学期の定期テストが94点で4。2学期も中間テストは97点・最後のテストで中学生活初めての87点。それでもこれだけ続ければ、さすがに5がつくと思っていました。

しかし残念ながら4のままでした。

★2学期定期テスト結果と通知表の評定

5科 9科
中間テスト点数 486
学年末テスト点数 469 827
評定 24 40

★2学期学力診断テスト偏差値

英語 数学 国語 理科 社会 合計
8月 71 69 61 62 61 68
9月 68 72 63 58 50 64
10月 65 59 64 55 64 64
11月 65 68 66 66 60 67
12月 64 59 61 61 54 62

★3年2学期駿台模試

英語 数学 国語 理科 社会 合計
8月 65.3 62.2 75.5 59.4 46.7 62.7
9月 65.4 61.8 68.2 50.9 55.8 62.3
10月 70.8 45.6 69.6 47.6 49.8 57.4
11月 61.8 57.9 60.8 42.3 52.4 55.8

★Wもぎ都立自校作成校対策模擬

科目 英語 数学 国語 理科 社会 合計
11月偏差値 72 76 74 59 52 76

【3学期】

英語の文章は国語に比べると文章レベルは低いです。2学期から取り組んでいた読解方法も以前よりは定着して、開成の問題でも合格者平均を超えるようになりました。1月の最後のほうは高校受験の問題では対応できる学校がなくなったので、センター試験の過去問をやっていました。

高校3年生と浪人生の平均点が6割前後のところ8割前後取れるまでに成長しました。

しかし国語は開成や渋幕の小説文は、はまらない文章だと全滅してしまうこともありました。

1月中旬。市川・専修大松戸は合格。渋谷幕張は不合格でした。

不合格になったことで、モチベーション低下や自信喪失を心配しました。

しかし、まったく気にしている様子はなく、2月入試向けて淡々と勉強をしていました。

本人は市川に合格したことで、開成への挑戦権を確保できたことが大きかったようです。

そして2月。慶応志木、早稲田本庄を受験して、本命の開成・筑波大付属は不合格でした。

英語・数学で貯金を作り、他の3科目で借金をしないという戦い方ができると合格者最低点を超えていました。

しかし、開成では英語で貯金が作れず、筑波大付属では数学で貯金が作れなかったのが敗因だと思います。

開成・筑波大付属が不合格でも全く本人の様子に変化はありませんでした。最後の日比谷高校に向けて都立の対策を粛々と進めていました。

内申点は受験者平均よりもやや低いため、10点程度の借金がある状態でスタートです。それでも開成や筑波大付属と比べると問題は簡単です。逆転できる自信がありました。

都立高校は、合格者最低点を明示しないため、はっきりとはわかりません。ただ受験者平均と倍率からおそらく内申点と併せて換算750~760点近辺が合格者最低点だと思います。

彼の場合、当日に必要な点数は350~360点。

実際に過去問を解いてみると理社は80点中盤、英語は受験者平均を約20点上回っていました。

しかし国語が受験者平均を約20点下回り、数学も時間があれば解けるものの時間内に解ききることができませんでした。

最後の一週間。各科目の得点プランを練り、対策しました。徐々に点数は取れるようになり最終的には受験者平均を超えていました。

そして試験当日。

国語・数学は過去一番の出来でした。しかし安定的に8割以上取っていた社会が60点台、英語もいつもより間違いがやや多く、数学は高得点でしたが大問1の簡単な問題を2問間違えていました。

それでも合計は350点を超えて、最低限取りたい点数は取れました。

しかし結果は不合格。

こうして彼の挑戦は全て終わりました。

★受験校と入試結果

日程 受験校 合否
1月17日 市川 合格
1月18日 専修大松戸E類 合格
1月19日 渋谷幕張 不合格
1月23日 栄東(東・医) 欠席
2月6日 慶応志木 合格
2月9日 早稲田本庄 補欠
2月10日 開成 不合格
2月11日 慶応志木2次 合格
2月12日 巣鴨 欠席
2月13日 筑波大付属 不合格
2月23日 日比谷 不合格

合格体験記全文

僕が一番大変だったことは英語です。

僕は英単語の暗記は真面目にやっていて、文法もしっかりと復習をしていました。

それさえしっかりとやれば英語は点が取れる教科だと思っていました。

しかし、難関校になればなるほど、それだけで通用しませんでした。

長文の段落の要約をしないと解きにくい問題や、登場人物の心情、行動を意識して解く問題など長文をただ文字として何となく読んでいてもまったく歯が立たないことが多かったです。

他にも、理科や社会の知識や、時事問題、世界情勢などを知らないと解けない問題が多くありました。

僕は難関校になるにつれて、英文を日本語には訳せるのに意味が分からないし、問題が解けないという状態になり、点数があまり伸びませんでした。

でも、先生に教わった解法や考え方を意識することで点数が上がっていきました。

成績を上げるためには先生たちの言うことを素直に受け入れていくことが大切だと思います。

東都のおかげで入塾したときには想像もしないような高校に合格できました。

夜遅くまで教室を開けてくれて、授業以外の時間も質問に答えてくれて、相談にも応じてくれたので、本当に面倒見がいい塾だと思います。

本当にありがとうございました!!

実際のアンケート画像はこちら

まとめ

この高校受験は失敗だったのか?

人によって評価は分かれると思います。

ただ少なくとも本人は失敗だと思っていないようです。

日比谷の結果発表の日。

9時前にお母様から不合格の連絡をいただきました。

その後、本人のラインに送ったメッセージです。

09:11 東都ゼミナール

お母さんから連絡もらった。

残念だったね。

ぎりぎり基準は超えていると思ったんだけど…。

力になれずに申し訳ない。

最後の3つは残念だったけど…。

それが、高橋君の今までの努力を否定するものではないので!!

本当によくやったとおもう。

自信をもって慶應に進学して下さい。おめでとう!!

09:24 高橋健太

他の塾では絶対慶應には合格できなかったと思うので本当にありがとうございました!

この日の午後。体験記を届けに来てくれた彼と話をしました。

不合格のショックを少しでも軽くして、次のステージに前向きな気持ちで進めるようにするのが、最後に残された自分にできることでした。

謝ったり、励ましたり、反省したり、笑わせたり…思いつく限りのことを話しました。

彼はいつも通りの口調で「全部出し切った。全く後悔はない。」と言いました。

そう話す彼の顔は、実にすがすがしく…。

思えば渋谷幕張が不合格の時、開成・筑波大付属が不合格の時、いつも次を見ていました。

たぶん自分がやれるだけやった3年間の結果に納得しているのだと思います。

高校受験は人生の通過点でしかありません。

この入試結果が失敗だったか成功だったかは、今後の彼の生き方次第です。

高校受験を通じて得た経験や人格は、きっと今後の彼の人生を豊かにするはずです。

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