新型コロナウイルスの影響で学校の休校が続き、誰も経験したことのない時が、過ぎています。
卒業式や入学式も、中止やいつもと違ったかたちで行われたりしています。コロナウイルスの感染拡大と相まって、ただならぬ感じが余計に増す雰囲気です。
本来ならば、新学期が始まってまだ完全には落ち着いていない、あわただしい時期であったはずです。
そうこうしているうち5月の連休が終わり、勉強も軌道に乗り出すと定期テストが話題になってくる。普通ならばこんな経過をたどっていくはずでした。
新中学1年生であれば最初の中学の定期テスト、中学3年生は受験に直接かかわってくる最初の大事なテストです。
今後どのようなかたちで学校の授業や運営自体が推移していくか、読めない面もありますが、再開なり、授業(どういうかたちにしろ)をやるとなると、到達度の確認のために“テスト”はやるはずです。
どうやるかはともかく、このような状況でも、備えておく必要はあります。
そもそも勉強しておかなければ、受験ももちろん、“その後”が大変なことになります。
また、今までの休校分のしわ寄せがどこかで来るかもしれません。
ここでは、今の状況下でも、どのような場合になっても慌てずに対応できるように、やれる範囲内での定期テスト対策を挙げてみました。
定期テスト対策のためだけでなく、今勉強を進めておくには何をしておけばよいかという面からも見ていいと思います。
英語
暗記を進める
単語や熟語の暗記ならば、教科書を見て進められます。
暗記を今のうちにできる限りどんどん進めておくとよいです。どこまでというより、進められる限り覚えてしまいましょう。
中学1年生でアルファベットが覚えきれていない場合は、まずそこから。1年生はとにかく単語を覚えられるだけ覚えましょう。
これはひとりでどんどん進められるので、確実にやっておけばあとは文法や、他のことの勉強に時間が回せるというものです。
進められる人は、本文の暗記もやっておくとよいでしょう。やはりテストの前に他のことに手を回せるのに加えて問題演習も、量をこなせるとか、より多く反復できるようになります。
文法やワークをやっておく
文法は、一人だと難しく感じたり、分からないことも出てくるので、単語のようにはいかないかもしれません。
でも、教科書の例えばLesson2ならばその最後の方に文法の説明や仕組みが載っています。これを参考に教科書に載っている問題を解くということができます。
ワークが配られていたら、そこの説明を参考に問題演習をしましょう。
2年生や3年生は、比較や受動態、現在完了など割合機械的に組み立てればよい内容のものなので、結構進められるはずです。
できれば、3周くらい繰り返すのがよいです。そもそも始めてやる範囲もあるでしょうから、1回目は例題や手本に従ってなぞる、2回目から本格的な練習くらいにやらないと身に付きません。繰り返さないと、せっかく時間が多くあるのに無駄になってしまいかねません。
ワークなどは課題として、提出期限があるかもしれません。そこを考えた上で、ノートに解いた後、最後の3周目くらいに書き込みできるというのが、理想です。
数学
計算を進める
各学年とも、数学の出だしは計算から始まります。ここをどんどん進めておくようにして下さい。
英語以上に機械的にやればいいところなので、どんどん進めるに限ります。
新しいことは例題を参考に解きましょう。前述の1回目はなぞる、2回目から本格的な練習状態で行くようにしましょう。やはり最低3回はやっておくべきです。
いつもの定期テストに向けた対策の時と違って時間はあるはずですから、有効に使って、しっかり取り組みましょう。見方によっては、チャンス、絶好の機会と言えます。
ただ、分からないこともそれなりに出てくると思います。これは当然教わるなり、聞くしかないです。まずは身近な家族。塾が開いていて聞ければ今はこれが一番かもしれません。オンライン授業とかがあれば問題ないですが。
また、今はネット検索でも数学の解き方や、理科の理屈や仕組みをかなり調べられます。いろいろ出ています。こういうのを利用するのもひとつの手です。
あとそう難しくない計算ならば理屈や仕組みよりもまず、やり方に従って練習を繰り返し、やれるようにしてしまうのもひとつの方法です。中学くらいまでであればこの方法でも追いつけます。
むしろ、少し経って慣れてから、改めて理屈や仕組みの部分をみると、十分に理解、納得がいくこともあります。かえってより理解が深まることさえあります。
何事もやっておいて損することはないということの証拠のひとつです!
苦手分野をやっておく
1年生や2年生の範囲で、苦手なところやよく分かっていないところを繰り返したり、解き直す良い機会でもあります。前学年のワークを出してきてやり直すのが手っ取り早いでしょう。やりかけや中途半端なままになっていた問題集を活用する手もあります。
図形や、比例・反比例、関数をここでやり直せるなんて、普通はできません。
時間がある今だからこそ、できると思います。普段時間がないと嘆いている(言い訳!?)人でも、さすがに“やる時間”取れます!
逆に、どんどん進められる人は、先へ進めておくべきです。今後がはっきり見通せないことに加え、最初に述べたように先々のことを考えると、普段通りに勉強しておく必要は当然あります。
国語
漢字・語句を進める
国語の基本はまずこれです。すぐできます。漢字のワークがあれば、それを進めて覚えればいいだけです。教科書の章の終わりや漢字・語句ページに載っている漢字を順にマスターする方法もあります。
これこそは範囲なんてありません。進められるだけ進められます。全部やってしまってもいいくらいです。新1年生も戸惑うことなくできます。漢字だけでなく、慣用句や、ことわざなどの言葉もどんどん身につけておくようにしましょう。やはり今がチャンスです。
国語便覧の語句ページに、かなりの数の語句が載ってもいるので、それも活用して下さい。
教科書を読んでおく
教科書1冊本文全部読んでしまえばよいのです。今後どう進むかなんて気にすることはありません。他の科目と違って戸惑うことがほとんどなく出来るのが、国語です。1章ずつ、1日2回なり3回、決めて音読します。繰り返しながら先へ進んでいきます。これだけでもけっこう効果あります。
内容把握はもちろん、長文を読むことに慣れます。初出の長文でも抵抗なく読み進められるようになります。教科書の内容がわかっているので、学校再開後の授業がよく分かるようになります。
一番手軽に効果を上げられると言ってもいいですね。
社会
教科書を読む
国語同様、まずはここからです。具体的に範囲やページを決めて繰り返して読んで、3~4回目くらいには太字になっているところをチェックしていく。先へ進んで同じことをして、終わったらまた先へ行く。
1章や、10ページ前後の内容的に一塊になっているところまで区切りが来たら、もとへ戻って読み返す。覚えているか確認する。
これだけでも効果ありです。暗記の参考書を持っていれば暗記もします。
社会は好きな人は自分でどんどん進められますから、先へ進めておくのも良いでしょう。
ワークをやっておく
数学同様にワークを進めることです。やり直すのもいいです。先へ進めておくのもいいです。
ネットで調べると図表や写真も豊富で、分かりやすいだけでなく、そこから興味がわくこともあります。きちっとやればしっかりと効果があります!
理科
教科書を読む
理社は両方同じように進めておくのがいいですね。理科もまずここからです。やはり図表や写真も豊富で、改めて冷静客観的に読むと、大事なことやポイントもしっかり書いてあります。
計算問題をやっておく
化学変化に絡んだ比を使う計算、密度や濃度の計算、電流関係の計算、水蒸気量や湿度の計算など、苦手とすることの多い計算を解き直しておきましょう。ワークを使えば十分です。
これは都立高校の入試でも普通に出題されます。本当に苦手な人は、基本問題だけでかまわないです。そのかわり、確実に理解しておくことが必須です。
これも今だからこそできるというもの。普段は意外に時間取れません。それこそチャンス、絶好の機会ととらえ、取り組んで下さい。
まとめ
大変な時期ですが、昔から「ピンチはチャンスだと思え」などと言われています。「大悪来たれば大善来たる」なんていうのもあります。
この機会に普段出来ないことをやって、それをプラスにしていきましょう。
特に、塾も休みになってしまっている人は、ぜひ取り組んで下さい。
①英語
- 単語・熟語の暗記
暗記物は今のうちに進めておきましょう。
- 文法やワークは例題に従って進める
文法は構造を捉えて進めていくといいです。
②数学
- 計算
ここで計算を進めておけば、後半の図形をやる時間が多く取れます。
- 前学年の苦手分野をやっておく
今、解き直しておけば、今後余裕をもって新しい範囲に取り組めます。
③国語
- 漢字と語句
知識を増やしたり暗記物を進めるチャンスです。
- 教科書を読む
内容把握と長文を読むことの助けとなります。
④社会
- 教科書を読む
勉強とともに知識も増やしましょう。
- ワークを解く
気がついたら興味が持てていた、知識がついていた、なんてなったら儲けものです。
⑤理科
- 教科書を読む
教科書はすべての基本です。
- 計算問題を解き直す
理科の計算問題をまとまった時間取ってやれるのは今しかありません。