社会科は暗記科目だとか、特に暗記が多いとかいうことは言い古されていることです。
ただ暗記するだけでは勉強にならないし、応用問題や入試問題では対応できないということもまた、ずっと言われてきていることです。
どちらも間違っていません。暗記は必要です。基本事項として覚えておく、知っておかなくてはならないことがあります。それをもとにして、いろいろな場面で使えるようにもしなくてはなりません。
知識として基本事項を覚えておいて、様々なところで活用、応用できるようにする。別に社会科に限ったことではなく、他の科目でも、勉強以外にも普通にあること、実際にやっていることでもあります。
社会科は覚える量が多いのは確かで、そこが 暗記 → 大変 → なかなか覚えられない → 嫌だな というふうになるのではないかと思います。
しかも、知らないことがあっても生活する上ではそれほど支障をきたすものではない、困るほどのものでもないとなると、身が入らなくなるのもわかります。(実際はそんなことはないのですが… “社会”だけに大人になって役に立つということも多々あるんです)
社会科の中でも、「歴史」はドラマや映画のように流れを捉えることができ、想像も膨らませられて、「公民」は身近な、今実際目の前の世の中の情勢ということで、分かりやすいといえるでしょう。このように「歴史」は興味が持ちやすく、「公民」は今の政治・経済のこと、また学習してすぐに入試を迎えるので、この2分野は入試に向けてもやりやすいと言えます。
これに対して「地理」は、この山や川が~だ、この国が~である、工業が~になっている。だから何なのだ。というようなイメージが強く(実際はそんなことはないのですが… “社会”だけに身近なことと結び付く場合も多々あるんです)、学校の授業も中学2年生までで終えてしまうので、入試で難儀することが多いです。
ここではこのような『地理』について、どのように暗記、勉強していけばよいか、都立高校入試の地理にはどう対応していくのか、について紹介します。
暗記のいろいろ
必ずもの
これは必ず覚えておくものです。知らないと話にならない、あとが続かないものです。
正確にカッチリ身に付けておく必要があります。大前提の基礎知識になります。
有無を言わさず暗記させられるものでもあります。経験もあるかと思います。
漢字・語句、かけ算九九、英単語や英熟語と同じようなものです。
以下に例を挙げますが「地理」ということを考えれば、わかると思います。
地理ばかりではなく、歴史、公民まで社会科全般にも関わってくることでもあります。
例:都道府県と県庁所在地
これは全部です。
もう覚えている、小学校で覚えさせられた、という感じではないでしょうか。
日本地理の大前提です。先ほども述べたように、歴史や公民でも必要になります。自国のことですから、場所も名前も正確に覚えておかなくてはなりません。
例:世界の主な国
- アジア…中国、韓国、インド、インドネシア、イラン、イラク、サウジアラビア
- ヨーロッパ…イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア
- 南北アメリカ…カナダ、アメリカ合衆国、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ
- アフリカ・オセアニア…エジプト、ケニア、南アフリカ共和国、オーストラリア、ニュージーランド
もう少し加えたり、削ったりもできますが、このくらいは確実に押さえておくべきです。
場所と名前、日本との位置関係、世界地図で見た場合の位置も把握しておきましょう。
他にも、必ずの暗記物として、日本、世界とも、主要な山や川、平野、海などがあります。
主だった、名前のついている固有名詞を暗記しておくことが第一に必要ということです。
もう固定していてまず変動することのないものだと思えばいいでしょう。
学校の定期テストは、ノートに書いたり、プリントで扱ったり、ワークに挙がっているものを覚えればよいです。試験範囲表を始め、先生からも何か指示があれば、それに従って覚えておきましょう。
国名や地名は、学校でやっていること、やったことを把握しておけば、都立高校入試では十分対応できます。まず必ず暗記がいるものは、有無を言わさず覚えておくことが前提です。
アバウトもの
暗記には変わりないですが、国名や地名のような固有名詞ほど、完璧でなくてもいいものです。
もちろん丸暗記でもかまいません。
例:日本のみかんの生産量リスト
- 愛媛県、和歌山県、熊本県、佐賀県、長崎県、静岡県
学校の定期テストでは、正確な順位を覚えておかなければならない場合もありますが、都立高校入試では、これらの県が出てくれば問題ありません。
学校の定期テストでは、正確な順位を覚えておかなければならない場合もありますが、都立高校入試では、これらの県が出てくれば問題ありません。
生産量は年によって違いが出てくるもので、微妙な違いで順位も入れ替わったりします。
モノによっては順位がほぼ決まっていることもありますが、入試では“常連”を知っておけば大丈夫です
例:鉄鉱石の産出量
- オーストラリア、ブラジル、インド、中国、ロシア
鉱産資源も挙げられるようにしておけば問題ありません。
学校の定期テストは、その時の言ってみればピンポイントのようなテストなので順位の正確な暗記がいるかもしれませんが、入試ではやはり“常連”が挙げられれば大丈夫です。
他には、国の面積上位5か国、人口上位5か国、川の長さ上位5河川など、順位を覚えておくものがよくありますが、都立高校入試では、正確さより“挙げられれば”問題ありません。
学校は暗記が大変かもしれませんが、暗記することで“常連”を確実に把握できることにもつながるので、普段の勉強もおろそかにできません。そう考えれば、範囲が決まっているからこそ学校の定期テストの暗記は、そんなに大変なものでもないと思えるのではないでしょうか。そこで少しずつ身に付けておけば、受験勉強の際に負担も軽くなります。
絶対暗記の次は、このように挙げられれば問題ないという内容です。おおよそ分かっていれば大丈夫なものです。
イメージもの
このへんからが、ただ暗記というものではなく、他の事象や関連することと一緒に身に付けていくことになります。よく言われる、ひたすら暗記だと応用問題や入試問題に対応できない、にあたります。
理由や理屈が必要なものです。理由や理屈と結びつくことで内容もよく分かり、覚えることも、いろいろな問題に対処することもどんどんできるようになります。
例:促成栽培
「温暖な気候を利用したり、温度や光の調節により、成長を早めたり時期をずらして作物をつくること。」
九州宮崎平野や四国高知平野が代表格として出てきます。
宮崎平野、高知平野の場所
↓
太平洋側、太平洋に面していて暖かいところ
(背後(北側)には高い山地があり冬も季節風(北風)の直接の影響は少ない)
↓
ビニールハウスを使えば冬に夏の野菜も作れる
↓
商品価値が高い
交通網や輸送技術の発達で鮮度を保って消費地まで運べる
さらに「園芸農業」「施設園芸農業」についても把握しておけば、ここの項の基本は完全です。(学校で詳しく扱うこともあります)
教科書に載っていて、学校の授業でも必ず触れて、参考書や問題集でも説明や演習で取り上げられていることです。難しくも珍しくもないですが、上記のような流れで、イメージしながら教科書・ノート・プリントを読む、問題を進めるようにすれば、理解が確実です。言葉や意味もしっかり分かります。
例:ヨーロッパの気候(特に西ヨーロッパ)リスト
「緯度が高い(北の方にある)わりには温暖な気候」
温暖と言っても、同じ緯度の他の地域と比べるとおだやかな気候ということ
北大西洋海流(暖流)が西側を流れている(北極圏の方まで流れていく)
↓
その海流の方(海)から偏西風が吹く
↓
気候がおだやかになる。
緯度で見てみると日本をヨーロッパに持っていくと地中海のあたり
↓
イギリスはもちろん、フランス、ドイツも北海道よりずっと北
↓
冬でも北海道ほど寒くならない
地図帳で確認すると位置的なことがよく分かります。地図帳の活用もかかわってきますが、どんな具合かをイメージしながらだとよりしっくりいくかたちで身につくはずです。
ここはアバウトな感じでイメージして内容をつかんでいくといったところです。2つの例を挙げただけですが、他の内容や暗記に対しても使えるものです。なかなか覚えられないということがあれば、イメージして進めていくようにしましょう。
くっつけもの
イメージをさらに進化させたようなものです。むしろ理論的な感じです。
今度は、いくつかの事項を合わせて、○○○だから□□□になりだから△△△である、的なかたちの暗記です。
でも数学や理科ではないですから、そんな難しいものではありません。少し考えれば、確かにその通りだと納得がいくことなので、やりやすいはずです。
例
- 農業は気候や土地と関係がある
1 稲作は高温多湿、雨も多い地域で生産
主にアジアの雨が多い地域で作られていますね。東南アジアのタイは米の輸出で有名。また日本を考えれば、夏は蒸し暑く特に雨が多いです。アメリカ合衆国でもメキシコ湾岸の日本と似た気候のところで米が作られています。
2 小麦は温帯から亜寒帯の比較的冷涼な地域で生産、雨は多すぎてはいけない、かんがい設備があれば少しの乾燥地域でも生産可能
温帯でも穏やかな西岸海洋性気候の地域や、中国では北部に当たる地域などが産地で、米のような高温多湿なところでは作られていません。日本では太平洋側だと秋~冬~春にかけて作られています。
3 火山灰の多い土地、やせた土地
鹿児島県では火山灰のシラス台地でさつまいも、千葉県は関東ロームの下総台地で落花生が、全国トップの生産量。ブランドものだってあります。さつまいもや落花生は土地がやせてても、少しくらい雨が降らなくても、育つのです。
これにさらに冷涼という条件が加われば、酪農になってきます。農作物は無理でも、“草”くらいは生えます。牧草を育てて牛を飼育し、乳製品の生産となるわけです。日本では北海道を想像すればわかりやすいですね。ヨーロッパのデンマークは酪農の国です。小さい国で、冷涼の上、土地が悪い。しかしそれに見合った農業が発達しています。 - 工業は資源や立地と関係がある
1 重化学工業は臨海部、海外では川沿いのことも
日本は資源はほぼ輸入。それを製品にして輸出。(←加工貿易)こうして発展してきました。
重工業、輸入・輸出、大量に、となれば船を使うことになります。必然的に海に面した地域に立地するわけです。
海外では河川を使った船での輸送が普通に行われています。
必ず出てくるのが、ドイツ・ルール工業地帯とライン川です。
また、外国には、広い土地と大量に資源がある国も珍しくはありません。
石油や鉄鉱石が採れたら、そこに工場を建てて製品にまでしてしまうということも普通です。
こういう場合なかなか覚えにくいですが、このパターンだと思えばこれはこれで理解できるでしょう。産地と工業地帯が重なっているような場合はだいたいこのパターンです。
2 高速道路や空港と工業団地
色々な製品の部品やICチップなどの小さく軽いものは、トラックや飛行機で多くを簡単に運べます。
当然、こういう高速道路や空港の近くに立地するわけです。
しかも都会より広くて安い土地があることも条件になります。
高速道路や空港が整備されたここ30年くらいの間に現れてきた事象です。
これはわかりやすく、学校で必ずテストにも出ますね。
他には、宗教は暮らしや習慣と関係があります。
これはほんの一例です。他にも様々なことが、いくつかの事項をくっつけることで関係を持ちわかりやすくなります。結局は暗記につながりますが、こうすると身に付く暗記になるはずです。
挙げた例の中には、学校でやった、テストにも出た、というのもあったはずです。学校でもこう習っているわけです。それを受験勉強でも続けていきましょう。
以上のように、無理やりの暗記もあれば、関連することを絡めてする暗記もある、内容によります。
地図帳
もう言うまでもないでしょうが、地理の勉強には必需品です。
好きな人はいつまで見てても飽きないでしょうが、だいたいの人はそうではないでしょう。
実は、資料集としても一級品です。(いろいろな資料、データも載っています)
そこまで見なくても、場所を確認したり、詳しく確認したりするのに有効に使いましょう。
例えば、前述の暗記の項で出てきたものを挙げると、リスト
- 都道府県や、世界の国の位置を確かめる
地図は細かいところまで詳しく正確に描かれているので、覚える位置は大まかでも、知らずのうちにはっきりと記憶に残るはずです。
平野が広いとか狭いとか、大きな川があるとか、意外に近くの山が高いとかいったことも確認できたり、気付いたりできることが理想です。 - 日本列島と比べてみるとどうか
ヨーロッパや地球の反対側での日本の位置(に相当するところ)や、日本の大きさと比べてどのくらいか(例えばアマゾン川流域の広さ)などが分かります。
勉強の時は、いつも手元に置いてすぐ見る習慣をつけましょう。暗記にしても、地図帳を併せて見るだけでグンと効果が上がります。
数学で途中の計算式をしっかり書ければ理解も上達も早いのと同じで、地図帳を活用できれば地理の実力アップにつながります。
地形図
地理では頻出です。都立高校入試でもほぼ毎年出題されます。
町内や商店街の地図や駅前にあるような地図ではなく、専門家も使う国土地理院発行の本格的な地形図です。
しかし方角や地図記号、等高線や標高の読み取り、典型的な地形が分かれば問題ありません。
1. 方位を問う問題
地形図は『上が北』です。(決まり事)16方位が分かれば方位は表せますね。
2. 地図記号をもとにした問題、土地利用の問題
地図記号は“必ず暗記もの”です。(言われはあるのでイメージすると覚えやすいです)
3. 標高の高低や傾斜の具合の問題
等高線には標高が入っているので、そこから読み取れます。
(太い線(計曲線)と細い線(主曲線)の知識があるともっと簡単になります)
4. 地形を聞く問題
扇状地や段丘地形、2点間の断面図などがよく問われます。
地形図はたくさんの情報を記号で表しています。ぎっしり詰まっているので、難しくみえるのですが、その中の一部分を読めれば大丈夫です。
基本的に問題に沿ってたどって行けば解けます。すぐ分かる地形図の一部分を正確に読み取れているかが問われている感じだと思って下さい。暗記事項がしっかりしていれば対処できます。
上の4つが典型例ですが、
◎あらかじめの暗記や教科書の地形図の項の説明ページの理解ができていること
◎ワークレベルの問題が解けること
が地形図問題克服のポイントです。
雨温図
まず地理の問題にあるのが『雨温図』です。
出題の仕方はいろいろありますが、ポイントを押さえておけばどのような出題であっても、対処できます。
1.熱帯は気温と降水量
気温はほぼ一直線、25℃よりも高い
降水量の棒グラフが林立(少しの乾期がある場合も)
2.乾燥帯は雨の量で決定
降水量の棒グラフがほとんどない(書いてある数値も日本の普通の雨の日1日の雨量くらいのことも)
3.亜寒帯(冷帯)は夏期と冬期の温度差が大きい・冬がとても寒い
夏は20°くらいか越えることもあり、冬は-20°やもっと低いこともある
4.南半球の気温の折れ線グラフは、V字型
7・8月が冬にあたり気温が低い
これが大きな見分け方、判断の仕方です。はっきりと分かりやすいところを把握しておくことがポイントです。これだけで解けることもありあす。
温帯は細かい区別が意外に難しいですが、東京のような温帯の典型と他の気候帯のものとが区別できれば大きな問題はありません。普通はその区別と場所が分かればいいからです。
そして
◎各気候帯の典型的な雨温図を把握すること
◎各気候帯が大きく広がっている場所を把握すること
◎意外と見落としがちな気候帯の場所(アメリカ西海岸やニュージーランの地中海性気候)に注意すること
まで理解しておけば雨温図はマスターしていると言っていいです。
雨温図の型や気候帯の場所は知っておくものの、こんな型でこの辺りといった具合で、必ず暗記とアバウトの暗記を併用する。それぞれを上手く絡めて勉強していって下さい。
時差
入試で絶対に問われるとまでは言えないものの、頻出のものです。都立高校入試でも割合見かけます。
しかし、学校の定期テストでも、入試問題でも内容は同じです。単純な問題、決まったタイプの問題しか出ませんので、ポイントをつかんで、練習しておけば解けます。
そこを見ていきましょう。
問われる内容は
①日本と何時間時差があるか(単純な時差)
②日本時間をもとに現地時間を求めるか、現地時間をもとに日本時間を求めるか
の2つです。
おさえておくポイント
①経度15度で1時間の時差、24時間制で考える
②現地時間を求める場合 → 日本時間から時差を引く
③日本時間を求める場合 → 現地時間に時差を足す
基本はこれで解けます。
主要な国から見て、日本が日付変更線に近く、一番東に位置しているので、すべてこれで通用します。(新年を迎える時、主要な国の中で日本が一番早いですよね。)あとは計算途中で日付が変わるときに気を付けます。
例
- 東京とカイロ(エジプト)の時差
1.東経30°と東経135°の差、105°
2.105÷15=7
3.正解:7時間 - 東京(東経135°)が6日午前9時のとき、ニューヨーク(西経75°)は何日の何時か
1.東経135°と西経75°との差、210°
※計算の時、東経はプラス、西経はマイナスで考える
135-(-75)=210
2.210÷15=14(14時間の時差)
9-14=-5
これは前日で、24-5=19(時)ということ
3.正解:5日午後7時
また、東京とイギリス(ロンドン)の時差は9時間です。(経度135°分)これは覚えておくとよいです。
日本は標準時子午線の135°を使います。外国の都市は経度が示されているか、地図上に書かれているかです。覚えておく必要はなく、示されている経度を使って求められれば問題ありません。
ただ飛行機が絡んでくると少し難しくなります。○○時に出発して、××時間かかって到着した。その時何時か?というタイプです。出発と到着のどちらかの場所の時間に合わせて求めるようにするとやりやすいです。
時差は問題を解いて、練習の数をこなしておきましょう。
都立高校入試での地理
地理に限ってですが、都立高校の入試問題の大まかな出題パターンを紹介します。
1 表やグラフの資料、説明の文章からの読み取り
普通にある社会科の問題です。特別なものではありません。
むしろ都立高校入試は、手がかりがとても多く、ヒントだらけ、なのが特徴です。
あてはまる国や地域を答える時に資料とともに、土地や気候、暮らし、農産物や工業、周辺国や世界との関わり、そして図表で示されていることを反復したり、さらに一言加えるようなかたちで、文章が添えられています。
設問文に沿って資料をたどっていき、付属の文章を参考にすることでおおかた解けます。暗記ができているほど、正解にすぐたどりつけます。
2 設問文、資料に付属の文章などが長い
今までにも、また理科のブログ中でも、取り上げていますが、都立高校入試は文章が長いです。しかし惑わされてはいけません。周りくどいかたちになっているだけで内容は難しくないです。
普通に読んでいけば全く問題ないです。手がかり、ヒントだらけなので、きちんと読まないのは非常に“損”をしていることになります。長い文章に惑わされることなく地道に進めていくのが、ポイントです。
3 地形図
ここのところの傾向は、写真とともに地形図があり、地形図のこの地点からの景観がどれかという問題。さらに〇〇地点~△△地点までたどった文章がついていて、地形図上にそのたどった跡を記入する問題。この2つです。
しかし、地形図の記号や標高の違いなどを読みとることには変わりないです。写真や文章も付いているので、むしろ手がかりだらけでやりやすいといえるでしょう。
いずれにしろ、地形図の読み取りを出来るようにしておくことがポイントです。
4 雨温図
図表の資料の1つとして挙げられている場合と、単独での出題がありますが、ここまで述べてきたことをもとに解き進めれば、難しくはありません。分かりやすい出題で、判断に迷うようなこともありません。
5 時差
時々出題があります。前述のような基本的な問題が出題されます。練習しておくのが一番の対策です。ただし例によって、わりあいまわりくどい書き方になっていることが多いので、そこに注意すれば問題ありません。
6 記述問題
マークシート方式が導入されてから、記述問題が少し減りましたが、以前と同じ傾向で出題されています。
◎資料をもとに読みとれることを答える
実は資料に示されているとおりのそのままのことを書けばよい、という場合が多いです。
◎資料をもとに指示された条件で書く
だいたい読み取りはできるので、あとはいかに条件のとおり書けるかがポイントです。
資料を“そのまま素直に”捉えればよいといったところです。示された情報を正確に読み取れるかを見ていると言えます。
地理について紹介しましたが、歴史や公民についても、同じような傾向です。歴史は一番“文字だらけ”です。しかし惑わされてはいけません。
東都ゼミナールで地理のこれが解決できる
ここまで社会科地理のやり方や都立入試の内容を述べてきましたが、例えば時差の計算でも、外国どうしの間の時差や、飛行機で13時間の移動での現地と日本の時刻の出題、図表も隅の細かいところまで目を通さないといけない場合などもあります。
記述問題も、模範解答と書き方や表現の仕方が違うことがあるものです。それでも問題ない場合と、直した方がよい場合と両方あります。
このように一人だとわからないことが出てきたり、判断に迷ったりすることが多々あると思います。
1 学校の勉強に対する対策
学校で使っているノートやプリント類をもとに定期テストに向けて指導・確認をします。
2 入試対策
・図表への対処
雨温図や地形図の見方、時差の問題、図表の読み取り方のポイントを教えます
・記述問題への対処
すべて添削し、条件に対応した書き方も指導します
・問題演習への対処
豊富な過去問題、類似問題で練習量を確保します
面と面とで向かい合っての指導ができるので、質問や分からないことへの対応や、細かいところのポイント、おさえておくべきポイントなどを直に指導でき、効率よく進められます。その結果無駄がなく十分な練習量も確保できます。
まとめ
都立高校入試を見据えた社会科『地理』の勉強法を見てきました。
暗記といっても、
◎必ず身に付ける暗記
◎おおよそ知っておくアバウトな暗記
◎身の周りのイメージを持って暗記
◎関連することをつけて暗記
というように変化をつけるとやりやすくなり、上達も早くなります。
「歴史」や「公民」でも通用します。
社会科の実力をつけて学校の成績を上げ、入試も有利に進められるようにして下さい。
また、一人で迷ったり、困ったら、東都ゼミナールにご相談下さい。