高校受験 志望校の選び方

志望校が決められない‼」や「どの学校を選んだらよいか分からない‼」という相談を毎年受けます。

悩んでいる理由としては

子どもの成績がどの程度伸びるかが分からないから、どのレベルの学校を調べれば良いか分からない。

学校がいっぱいありすぎて調べようと思ってもどこを見ていいか分からない。

上記2つを、よく聞きます。

この記事では、高校受験での志望校の選び方を紹介します。

目次

志望校の選び方に今の成績は関係ない‼

中3の12月以降でなければ成績のことは考えなくて大丈夫‼

半年以上、先の成績はわかりません。

ものすごく勉強を頑張って成績が上がるかもしれません。

逆に勉強をしなくなって成績が下がることもあります。

身の丈に合った進路選びという言葉があります。

しかしトレーニング次第で身の丈は変わります。

中1・2であれば興味のある学校をドンドン選びましょう。

ただ学力が上がるには時間も必要です。

偏差値30が一年間で70になることもありますが…稀です。

中3の場合は、自分の偏差値±10~15の幅で調べることをオススメします。

学校見学・説明会もビビらずに行こう‼

「こんな成績で、そんな頭の良い学校に見学に行くのは恥ずかしい。」と言って、学校見学や説明会に行かない人もいます。

非常にもったいない‼

今の学力では到底無理だなという学校に説明会や学校見学に行っても大丈夫です。

通知表を見せろと言われることもありませんし、偏差値65以下は見学禁止なんて学校もありません。

恥ずかしいことも場違いかなと遠慮する必要も全くありません。

何がきっかけで子どもにスイッチが入るかは分かりません。

子どもが多くの学校に触れる機会を作ることが大切です。

最初のうちは現状の成績や将来の成績の伸び幅を考慮せず学校選びをしましょう‼

学校の選びかた

学校選びは、家探しと同じです。

家を探すときは、「持ち家か?賃貸か?家賃は?広さは?間取りは?日当たりは?駅からの距離は?駐車場は?買い物の出来る場所は?」と色々な条件を考えます。

多くの場合、家賃がベースになり、何かを妥協していくことになります。

「日当たりは悪いけど、駅から近いから我慢しよう」とか「駅から遠いけど、駐車場があるから我慢しよう」とか。

高校を選ぶのも、それと一緒です。

まず、自分(親も含め)として何が一番大事かを決めます。

そして、どこは妥協できるのかを探っていくと、高校が決まっていきます。

例えば、「部活が全国レベルというのは譲れない」とか「大学進学率が90%越えている」とか。

一つ軸を決めるとある程度限定されていきます。

学校選びの基準になるもの

ここからは、過去の受験生や保護者がどのようなことを基準に選んだかを紹介します。

高校選びの基準① 学費

子どもと進路について話をすると学費について心配する話が最初に出てきます。

親よりも子どもの方が学費を気にしている割合は高いです。

「親に迷惑をかけたくない。」

「私立は学費が高いから。」

「親から私立は無理だといわれた。」

という理由で公立高校を第一志望に掲げる子どもは結構います。

しかし「私立=学費が高い」というのは全ての高校や家庭に該当しません。

奨学金や助成金などの制度もあり以前よりもかなり充実してきました。

収入面で一定水準に達していなければ公立高校と同じ水準か学力次第では公立高校よりも安くなる私立高校もあります。

高校選びの基準② 通学時間

「毎日、行くからなるべく負担のない距離がいい」

「災害時などは家から離れすぎていると心配だ」

「電車に乗るのが嫌だ」

こんな理由で通学時間を高校選びの基準の上位にしているご家庭もあります。

大体、1時間前後で通える学校から受験校を検討するご家庭が一番多いです。

ただ、以下の条件の方は通学時間に1時間半くらいを覚悟した方がよいと思います。

・江戸川区に在住。都営新宿線沿線。

・偏差値65以上

・MARCH以上の大学付属の高校を希望

高校受験だと、中堅から上位のランクの学校の割合は、東京の西側に多数あります。

江戸川区在住で都営新宿線沿線の場合、自宅から電車に乗って1時間以内で通学可能な距離は新宿近辺です。

山手線の内側に有名大学の付属高校はほとんどありません。

江戸川区に住んでいる以上、1時間圏内の通学時間は諦めてください。

高校選びの基準③ 公立高校か?大学付属か?

「3年後の子どもに期待したい。

しかし、今の子どもの様子を見ていると3年後は今の学力よりも下がっている可能性が高い。

浪人をして高校受験よりも下のレベルの大学になったら最悪だ」という悩みはよく伺います。

そこで都立高校か?大学付属か?で悩む方が多いです。

大学附属の高校を選ぶ理由

「不透明な大学入試制度改革に振り回せたくないから高校受験で大学進学を確定させたい。」

「高校に行ったら絶対に勉強しないから大学付属に行かせて受験はもう終わりしたい。」

「もう勉強したくない‼大学受験はしたくない‼」

都立高校を選ぶ理由

「授業料が安い。」

「3年後にもっと上のランクの大学に合格できる可能性がある。」

「予備校や塾に通う費用や大学の入学金を取っておきたい。」

「付属に進学した場合、大学進学の時に行きたい学部がない可能性がある。」


大学附属と都立のどちらがよいかは子どものタイプによって違うので、どちらが優れていると決めることができません。

経験としてできるアドバイスは

中学生活の中で主体的に勉強に取り組めている子どもは都立に進学しても期待できます。

親や塾がいないと勉強できない子どもの場合、高校進学後はさらに勉強をしなくなる子どもが多いです。

大学付属に入れてしまった方がよいかもしれません。

高校選びの基準④ 受験の方式

受験の方式も高校を選ぶ基準になります。

本番になると緊張して力が発揮できない子どもや通知表の成績は高いけど実力テストでは偏差値が低い子どもは推薦入試を検討したほうが良いです。

通知表の結果次第で、子どもの学力では届かなかった高校への合格も可能です。

学校選びの時に注意すること

志望校はひとつの高校に絞らない‼

絞るほどチャンスが減ります。

「絶対に○○高校に合格する‼」と意気込むことは瞬間的な強さは出ます。

しかし、志望校を一つに絞ると失敗した時のショックが大きいです。

受験である以上、不合格になる可能性もあります。

「ここの高校がよい‼」という決め方ではなく、「こういう高校に行きたい」という決め方をオススメします。

たとえば中央大学高校に進学したいということを目標にしてしまうと受験するチャンスは最大2回しかありません。

しかしMARCH系列の大学付属に行けたら嬉しいなという希望であれば4~5回の受験するチャンスがあります。

「公立高校に進学したい」という希望も同様です。

「なぜ?公立に行きたいのか?」を考えた時に「学費が安い」ということが公立高校に進学したい理由だとします。

公立高校も受験できるチャンスは最大2回です。

しかし、学費を安くしたいという目的を達成するための方法は公立高校への進学一択ではありません。

たとえば私立高校の特進クラスで特待生になれば学費が3年間無料になる高校もあります。

公立高校だけを考えるよりも自分の希望が叶う可能性が増えます。

学校選びは受験する高校を一つに選ぶのではなく、自分の通いたい環境を選び、それが満たせる学校を幅広く選び出す作業です。

まとめ

どこの高校に進学するかは子どもの将来に影響を与える問題です。

だからこそ失敗のない後悔のない選択をすることが大切です。

そのために

高校選びのやり方は家探しと同じ。希望の条件を書きだそう‼

遠慮せず早い時期からドンドン調べて学校を見に行こう‼

学校を選ぶ基準で決め手になっているものは

・学費

・通学時間

・公立か?大学附属か?

・受験方式

学校をしぼるのではなく希望をしぼる。

自分の希望に合った学校を幅広くもつことが学校選びには大切。

高校選びには多くの時間がかかります。

後回しにせずに親子で協力して学校選びをして下さい。

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