「学校のワークを繰り返しやる意味ってあるの?」
「中学校のワークを何度やっても定期テストで高得点を取れない‼」
「何度も同じ問題を解いていると答えを覚えてしまう。」
「学校のワークをやっても期末テストで50点も取れない‼」
こんな疑問や悩みありませんか?
結論からいうと中学校のワークを何度も解く意味はあります。
ワークに掲載されている問題がしっかりと解ければ、定期テストで80点以上は取れるはずです。
ただし成果を出すためにはワークのやり方がとても大切です。
何度も同じ問題を解いているのに高得点が取れないと言っている子どもやワークを何度も解いても意味がないと言っている子どもは学校のワークの取組み方に問題があります。
学校のワークほど定期テストで点を取るためにふさわしい教材はありません。
この記事では、「定期テストで80点以上が取れない子どものワークのやり方の問題点」と「中学校の定期テストで高得点を取るための学校のワークの解き方」を紹介します。
中間・期末テストで高得点が取れない子どものワークのやり方
学校の先生がワークを提出物にする理由
学校の先生は子ども達の味方です。
子ども達に意地悪をしたい訳ではありません。
なぜ中学校の先生は子ども達にワークを配布すると思いますか?
理由はワークをしっかり学習すれば、授業内容が定着できるからです。
そして授業内容が定着できれば定期テストでも点数が取れます。
だから学校の先生は子ども達にしっかりとワークに取り組んでほしいと思っています。
そこで提出物にすることで子ども達にワークをやらせるようにします。
先生に提出しないと成績が悪くなると言われればワークをやろうと思いますよね。
しっかり勉強してもらうには強制力も必要です。
ところがワークをやっているのにテストの点数が取れない子どもやワークを何度もやることに意味がないと思っている子どもは、ワークをやる目的を理解していません。
点数が取れない子どもはワークをやる目的が「テストで点数を取るため」ではなく「ワークを終わらせて提出するため」になっているケースが多いです。
点数をとるために勉強していないので何回ワークをやっても高得点は取れません。
点数を取れない子どもがワークを解くときにやっている行動例
【全教科】解答を写している
提出が目的になっている代表的な行動です。
点数が取れない理由に説明は不要だと思います。
ただ全体の2割くらいの子どもはワークの答えを写して勉強をしたと言っています。
【全教科】解答を覚えるだけで考え方を理解していない
理科・社会・数学で特に顕著にみられます。
たとえば『P355(3)の答えは「ア」』のように解答だけを覚えていて解答に至るまでのプロセスを覚えていないパターンです。
この場合も点数が取れません。
【数学】理解はしたが実践力がつくまで繰り返していない
理解をして終わっている子どもも結構います。
わからない問題の解答を見て「あぁ~。そういうことか。」で終わっている子どもも点数が取れません。
自分だけの力で解けるのか?ということを試さないと点数は伸びません。
【英語・理科・社会・国語】調べながら解答を埋めている
調べながら解答欄を埋めるだけの子どももいます。
これだと解答を写す作業とほぼ変わりません。
この勉強法は頭を使っているようでまったく頭を使っていません。
ワークの問題文にのっているキーワードを教科書から探しているだけです。
教科書は読んで理解するものです。
読んで理解したものをワークをやって知識を定着させることが必要です。
【理科・社会】ワークに掲載されている問題しか覚えていない。
ワークにのっている問題は授業内容の一部です。
たとえば「関ヶ原の戦いでの東軍の総大将は?」という問題がワークに掲載されていたとします。
答えは「徳川家康」です。
この内容だけを覚えていても不十分です。
徳川家康というワードには関ヶ原の戦いに加えて、征夷大将軍に任命されて、江戸幕府を作ったことや大名を親藩・譜代・外様に分類したこと…等々。
多くの周辺知識があります。
テストは学校の授業内容を試すものです。
ワークから同じ問題が出題されるわけではありません。
①テストでどのような問題が出題されるかを想像して勉強すること
②テストの時に自分がどういう状態になっていれば点数が取れるかを想像してワークに取り組むこと
この2点を意識して勉強することが必要です。
中間・期末テストで80点以上が取れるワークのやり方
1周目
ステップ1 教科書や解説を見ないで自力でノートに解く。
ワークを解くタイミングは学校で授業を受けた後のはずです。
一問も解けないということは理論上ないと思います。
しかし塾で教えている子ども達の多くは最初は一問も解けないという子どももよくいます。
たぶん授業を聞いていないんだと思いますが…。
自分が何も理解していないし何も覚えていないということを自覚するためにも最初はノーヒントで問題を解きます。
ステップ2 大問がひとつ終わったらマルツケをする。
ワークの一周目は自分のできていることとできていないことを洗い出すことです。
マルツケは必須です。
試験範囲のワークをすべて解き終わってからマルツケをする子どももいます。
これも避けた方がよいです。
マルツケはとても集中力を使います。
一度に何十ページもマルツケをしたら、おおくの採点ミスが起きます。
また多くのワークは「確認」「基本」「応用」のように「簡単→普通→難しい」のような構成になっています。
マルツケをしなければ簡単なレベルですら理解できていない範囲でも「普通」や「難しい」レベルの問題を解かないといけません。
ステップ3 間違えた問題や分からなかった問題はワークに△・×・?のマークを入れる
記号の意味
△=合っていたいけど完璧に理解しているかは微妙な問題
×=ミスや誤解で間違えていた問題
?=わからない問題
マルツケをした後、ワークの解答用紙や問題文の横に「△・×・?」の記号を入れます。
こうすることで2周目以降に自分ができる問題・苦手な問題・できない問題などを識別することができます。
ステップ4 間違えた問題の解説を読む
ワークの目的で最も大切なことは「できないことをできるようにすること」
何も見なくても正解した問題は、きちんと理解して覚えている問題のため今後も正解できる可能性が高い問題です。
大切なことは間違えた問題やできなかった問題をしっかりできるようにすることです。
間違えた問題の解説は必ず読みましょう。
解説を読んでもわからない問題は塾や学校の先生に質問しましょう。
ステップ5 ステップ1~4をワンセットとして1ページ行う。
ステップ1~ステップ4は大問ごとに行うことです。
1ページが終わるまで繰り返してください。
たとえば
①P351⃣を解く→マルツケする→印をつける→解説を読む。
②P352⃣を解く→マルツケする→印をつける→解説を読む。
③P353⃣を解く→マルツケする→印をつける→解説を読む。
というふうに進めていき大問P35の全ての問題が終わるまで繰り返します。
ステップ6 ワークの該当範囲の教科書を読む
学校のワークの構成にもよりますが、ほぼ全てのワークに教科書のどこのページからの出題かが書いてあります。
ワークを1ページ解き終わったら、ワークに記載されている教科書の該当ページを読みます。
このときにワークの答になっていた以外の部分も意識して教科書を読むと効果的です。
これができるようになると90点を超えるようになります。
ステップ7 間違えた問題をもう一度解いてマルツケ
教科書を読み終えたら、印をつけた問題をもう一度解きます。
教科書を見ながら解くなどはダメです。自分の力だけで解きましょう。
ステップ8 間違えた問題がある場合、ステップ6に戻る。
全部正解の場合、次のページ進み、ステップ1からの作業を進める。
ココが非常に大事です‼
間違えた問題があった場合、教科書の読み込みが足らないことを証明しています。
80点を超えない子どもや90点にならない子どもは、ステップ8の精度が低いです。
解答・解説を読み、解説を理解して解答を覚えただけで勉強を終えてしまいます。
これだと、ワークに出ている問題がそのままテストでも出題された場合は正解できます。
しかし聞き方を変えられた場合や教科書に掲載されていてもワークに出題されていない知識は正解できません。
ステップ9 ステップ1~ステップ8をワンセットとして試験範囲に指定されているページを全て行う
2周目以降
ステップ1 △・×・?マークの入った問題だけを1ページごとに解く
2周目の目的はできない問題をできるようにしていくことです。
すべての問題を解く必要はありません。
1周目で印をつけた問題だけを解きます。
もちろん教科書など見ないで自分の力だけで解きます。
ステップ2 1ページが終わったらマルツケをする
1周目と同様です。
ただ印がついている問題だけなので1周目よりもかかる時間は短いと思います。
ステップ3 間違えた問題や分からなかった問題はワークに△・×・?のマークを入れる
1周目に印をつけている横に2つ目の印をつけて下さい。
印を消しゴムで消すようなことはしないで下さい。
ワークの2周目は問題によっては印が2個付く問題も出現することになります。
ステップ4 間違えた問題の解説を読む
ステップ5 ワークの該当範囲の教科書を読む
ステップ6 間違えた問題をもう一度解いてマルツケ
ステップ7 間違えた問題がある場合、ステップ5に戻る。
全部正解の場合、次のページ進み、ステップ1からの作業を進める。
ステップ8 ステップ1~ステップ7をワンセットとして試験範囲に指定されているページを全て行う
ステップ4~ステップ8は1周目に紹介した方法と同じです。
注意点としては、ワークを解く回数が増えるほど勉強がいい加減になっていく子どもが多いです。
分からない問題や間違えた問題があるということは、「まだまだ勉強が足りない。」と謙虚な気持ちで教科書や解説を読み直すことが必要です。
80点前後をウロウロしている子どもは「あぁ!あれね。知ってる。知ってる。」と自分のミスを軽く扱います。
すべての問題に一度も印をつけることなく問題が正解できたら完成です。
仕上げ
最後に自分に力がついているかの確認と提出する状態にするために、全部の問題をイチから解いていきます。
書き込み式のテキストであれば、このタイミングで書き込みましょう。
【マルツケと直しのタイミング】
・マルツケのタイミングは1ページごとに行いましょう。
・間違えた問題や分からない問題があった場合は△・×・?の印をワークにつけます。
・直しは見開き1ページが終了したタイミングがオススメです。
仕上げに入る前にしっかりと勉強ができていれば、この段階で「?マーク」は入らないはずです。
△と×もほとんど入らないはずですが印がつく場合は勉強が足らないと受け入れて、もう一度教科書を読み、印のついた問題を自分の力で解けるまで練習しましょう。
注意点
ワークに書き込んで提出をしなければいけない場合
別冊解答用紙付きの学校ワークをありますが学校や科目のよっては書き込み式のワークもあります。書きこみ式ワークの場合の解決策を紹介します。
①提出日が試験日か試験日より後
試験前日に最後の確認としてもう一度解くときに書き込みます。
②提出日が試験日よりも前
・方法1:事前にコピーをしておく
・方法2:先生に理由を話しノートの提出でもよいか聞いてみる
・方法3:書き込んだ後にマーカーや付箋で隠すかワークの形式によっては折って隠す
答えを覚えて考え方を覚えられない場合or万全の準備をしたい場合
人によっては教科書を読んでもイマイチ頭に入ってこない。
つまらなくて眠くなる。
もっと万全の準備をして90点以上を取りに行きたい‼という子どももいます。
その場合は、学校のワークに加えて別のワークを解くことをオススメします。
書店にいくと学校教科書準拠の問題集が売っています。
2,3冊購入して、テスト範囲を今回紹介した方法でやると解答は同じでも聞き方が違うため、新鮮な気持ちで取り組めます。
さらに学校のワークでは出題されていないが教科書に記載されていない問題も掲載されています。
実際に学年でトップ3に入る子どもは学校のワークに加えて2冊くらい別の問題集を行っている子どもが多いです。
まとめ
学校のワークを何回やるかも大事です。
しかし、ただやるだけで80点以上は取れません。
大切なのはどのようにやるか?
・解答を写している
・解答を覚えていて理解していない
・理解はしたが実践力がつくまで繰り返していない
・調べながら解答を埋めている
・ワークに掲載されている問題しか覚えていない。
上記のことはやらないように意識して下さい。
何回ワークを解いても点数は取れません。
高得点が取れるワークのやり方をまもって、ワークに印をつけた全ての問題を解くことができれば最低でも80点以上を取ることはできます。
今までの勉強のスタイルを変えるのは面倒くさいです。
しかし期待した結果が出ていないのであれば、是非試してみて下さい。
きっと今までとは違う結果になるはずです。