中2も終わり頃になると、受験や進路のことが話題になってきます。
中3になれば志望校も考えるようになっていきます。
でも実際は、志望校を決めるといってもなかなか決まらない、どう決めたらよいのか、そもそも何から始めたらよいのか。というように分からないことや迷いが多いものです。
ここではまず、なぜそのようなことが起こるのか、原因は何かを探ります。
そして、どのような対策をすればよいか、どう考えていけばよいかをアドバイスしていきます。
何も固く身構える必要はありません。
実は誰もが直面し、誰もが悩み、誰もが過去に経験したことでもあるのです。
身近なことと言ってもいいかもしれません。
志望校決められないはなぜ起こる
初めてのこと
志望校や進路を本格的に決めるのは、初めてだからです。
初めてのことだから、分からなかったり戸惑いが起こるのです。
大人と違ってまだ経験を積んでいません。“初めて”だからです。
でも、戸惑ったり悩んだりするのは、真剣に考えようとしている証拠です。
どこの高校にするか決めるのだし、決めなくてはいけないから当たり前ではないか。
周りから見るとそう言いたくもなりますが、ちゃんと考えていればこそ、戸惑うものです。
学校を知らない
高校について詳しくは知らないからです。
名前は聞いたことある。レベルはなんとなくわかっている。あの辺にある。
などと断片的な知識しかないことが多いです。
今は学科やコース、勉強内容がより細分化されていて、同じ高校でもクラスやコースなどでやっていることがかなり違うことも普通です。
このような学校の具体的な中身についても知らないことが多いです。
また、兄や姉がいて高校のことを身近に感じているとしても、自分のことになると割とわからないことが多いものです。
兄弟姉妹といえども人それぞれです。
性格、好みが違うこともあります。
上の子の例があてはまらずに、家庭全体で悩んでしまうということだってあります。
仕事や職業も分からない
14~15才の子であれば無理もないです。
そもそもわからない。最近は職業体験もなされているものの、だんだん分かってきたくらいのものでしょう。(職業体験は全然悪くはないです)
そしてこれもまた、今は職業も多種多様です。迷うのも無理ないことです。
しかし、迷う、悩むというのは、やはり真剣に考えている証拠でもあります。
将来のことを本格的に考えたことがない
仕事や職業にもつながるところです。
小さい子が、大きくなったら○○になりたい!というのとは事情が違います。
もちろん、~したい、~をやりたいなどと夢や希望というものは大事です。
でも、いよいよ具体的に考えなくてはならない時期に来ているのです。
はっきり、絶対にとまでではないですが、具体的に考えないといけないです。
だからこれも迷ったり分からなくなったりすることが起こってくるのです。
情報にふりまわされる
ちょっとオーバーに書きましたが。
今は情報がすぐ手に入る良い時代になりましたが、半面、情報があふれるほどあって困ることも感じるのではないでしょうか。
しかもちょっとでも時間が経つともう新しい情報に変化している。
事情が違うなんてこともあります。
よく言われるように取捨選択が必要です。
将来に関わる進路について情報を得たり、見分けたりというのも、初めてです。
やはり、戸惑いが生まれるわけです。
受験事情も2~3年で違ってくることもたびたびあります。
ここでも上の子の例があてはまらないということが起きます。
やはり家庭全体で戸惑うことが出てきます。
ここからスタート! 志望校を決めていく
“高校の志望校を決められない”という悩みは誰でも、身近に起こることです。
では、どうしていけばよいか、どうすれば解決するかを続けます。
とりあえず選ぶ
実はこれ、目新しいものではありません。
昔からけっこうどこでも見たり聞いたりしていること、多くの人が言っていることです。
一見、いい加減なようですが、実は有効なものです。
ちゃんと考えていればこそではありますが。
やりたい部活続けたい部活がある
将来やりたいことにつながるコースがある
近いところがいい、チャリ通したい、電車で通いたい
前から行きたいと思っていた
大学を考えるとあそこしかない、いい高校行きたい
(女の子だったら)制服がかわいい
などということでもかまいません。ちょっとしたきっかけでいいです。
ここからスタートです。
考えを広げる
そしていろいろ考えることが大切です。
分かってくるものや見えてくるもの、さらに知りたいこと、新たな悩みも表れてきます。
すると先に進みます。
将来のこと、仕事、夢
初めは漠然としていたものが、
それには○○の資格がいる、だったら~の勉強をしないとならない、どの高校へ行けばいいか
~したいがそれにはもっと勉強しないとなれない、高校にも入れない
大学で○○をやりたい、であればこの高校へ行かないといけない
というように具体性が増してきます。
進学面、実績
少なくともMARCHレベルの大学には行きたい、国立・早慶上智ねらっている、などであれば、受験する高校の実績を見ますよね。
そうでなくとも、高校卒業後の進学・進路がどうかというのも十分な高校選びの参考になります。
初めは聞いたことのある高校からでも、いろいろ調べていくと、さまざまなことがわかってきます。
進学実績を見ているうち、部活もよくてちょうどやりたいのがあった、なんていうこともあります。
部活、通学、制服
高校になると部活も中学とは全然違ってくるのも魅力です。
中学にはない部活もあり、これも魅力です。やりたかったという人も多いです。
部活から志望校を考えていくというのも大いに役立ちます。
全国を狙うような本格的な部活から皆で和気あいあいとサークルのような部活まで同じ部活でも学校のよって全然違います。
本格的にやりたい、趣味・娯楽でかまわない、と人それぞれあります。
ここも考えて志望校見ていって下さい。期待はずれ、こんなはずじゃなかった、になってしまいます。
通学距離や、通学時間も重要です。
どんなに行きたいからと言って、電車で片道2時間とかでは負担の方が大きいですよね。
通学の手段や時間も考えましょう。
慣れていないせいもありますが、中3生が高校説明会に電車で往復して行ってくると、思いっきり疲れて夕方塾に来ることがあります(笑)
希望の高校であれば入学後はどうってことはないのですが、交通機関を使う場合長くても片道1時間までくらいが妥当だと思います。
もちろん近いところがいい、自転車で行きたかった、などでもかまいません。
女子の場合、制服で選ぶというのも見られます。
そればっかりで他を見ないのは考えものですが。
でも、これだってバカになりません。
そこから、ああこっちもいいとかになって、そのうち気にいった部活見つけたり、レベルが合わないが頑張れば届きそうだから勉強気合入ったり、とこれらは事実としてあることです。
いずれにしろ、こういうところからでも志望校決めていけますよね。
それでいいのです。
情報入手、実際に行ってみる
今はすぐに情報を得られますから、これは大きな問題ではないかもしれません。ネットでもすぐに得られます。
年齢が下になるほど慣れたものでしょう。もう、お父さんお母さんの代でも問題ないかもしれません。
あとは、あふれる情報に振り回されることなくきちんと取捨選択することがポイントです。
ただ、今も昔も変わらないことが、気になる高校があれば実際に行ってみることです。
説明会はもちろん、文化祭(学園祭)を始めとした行事にも行くことです。
肌でじかに、その学校の雰囲気に触れるのってけっこう効き目があります。
もともと行きたいと思っていた学校でも実際に行ってみたらイメージと違ったという理由でがアッサリ方向転換することが実際にあります。
親が思うことと子どもとが思うことでは全く違ってくることがあります。
もちろん本人が行きたいと思うのが一番ですよね。
肌でじかに志望校の雰囲気に触れることの重要性がわかります。
しかしすぐ中に入れないという場合も多いかもしれません。
そういう時は、登下校の時間に学校の周辺に行ってみることです。
それだけでも雰囲気に触れることはできます。
本人にとってはなかなか感じるところが大きいです。
費用
あとはこれですか・・・
私立はかかりますし・・・
こればかりはそれぞれの家での事情のあることです。
最近は私立高校進学の助成金制度もあり、負担は減ってはいます。
しかしこれも、最近は、入試や入学後の成績次第で学費免除の制度を設けている私立高校も多く、これを使う手もあります。
学費免除も全額、授業料、施設費のような諸経費のみとか、種類があったりして、きめ細かくなっている場合があります。
優先するもの、相談すること
「とりあえず選ぶ」から始めましたが、志望校をとりあえず選ぶにしても、“これは譲れない”というものがあればそれはぶらさずに決めていって下さい。
また、わからない、迷っているのであれば、相談することも忘れないで下さい。
一人でいつまでも悩んでいて解決しません。
両親でかまいません。
ただ感情のぶつかり合いのようになってうまくいかないことも出てくるので、そういう時は学校の先生や塾の先生のような第三者に相談するのがいいでしょう。
でも、あくまでも、自分の進路、志望校です。最終的には自分自身で決めるのは忘れないで下さい。
意外なところで親子関係!?
中学生ともなれば、親子同士で考えが合わずに対立することがたびたびあるものです。
むしろ普通です。子供が成長してきている証拠でもあります。(まだまだ子供の範疇、大人になっていませんが)
志望校や進路について話すときも、ケンカ腰になってしまうというのもよく聞きます。
その時に冷静になって話せるかがポイントです。
これは親の側が責任大かもしれません。子どもはまだ中学生です。
冷静ももちろんですが、この時、親子関係が問題なければ話せるし、たとえけんか腰になっても要のところでは問題なく事が進むというものなのです。
これは難しいところで、もっと前から、子どもが小さい時からお互いに話すときはしっかり話せる関係になっているか、日頃から意思疎通できる間柄になっているかのようなものが関わってきます。
いずれにしても、いざ、志望校を決めるというような段階になった時にも、親子関係が関わってくるということがポイントのひとつなのです。
まとめ
なかなか悩み多い、“志望校を決めること”ですが、
迷ったり戸惑ったら、
とりあえずからでもOK、まず選んでみる。
そこから広げていくということです。
考えるうちに広がってもいきます。
モチベーションにもつながり効果大です。
自分の肌で情報も手に入れましょう。
そして意外なところで
親子関係もありました。
うまくいってないと、中3の冬になっても志望校が定まらないこともあります。
志望校選択に
これが絶対、これが正しい、
はありません。
自分の行きたいところがベストです。
これらを参考に志望校選択していって下さい。
自分に合う学校が見つかります。