コロナウィルスの感染拡大を防ぐために家にいる時間が長くなった子ども。
学校の課題をすこしやったあとは多くの時間を動画視聴やゲームで過ごしている。
もう少しメリハリのある時間を過ごしてほしい。
この時期に勉強をして学力の遅れを取り戻してほしい。
理想はこの時期に学力の貯金がしたい。
そこで外出せずに勉強ができるオンライン学習に関心が集まっています。
スタディサプリをはじめとする授業動画配信系のオンライン学習やもともと対面形式で授業をおこなっていた学習塾もオンラインでの授業を提供するようになりました。
オンライン学習はメリットも多いですが子どものタイプを考えないと全く意味がないものになります。
この記事ではオンラインで学習することのメリットとデメリットを紹介します。
オンライン学習とは
オンライン学習の種類
オンライン学習といっても様々なカテゴリーがあります。
オンライン個別指導・オンライン家庭教師・オンライン予備校…名称は色々あります。
しかし大きく分けて
①配信された授業の動画をみて学習する一方向の形態
②オンラインでリアルタイムにつながって学習をする双方向の形態
の2種類に分類されます。
オンライン学習共通のメリット
(1)感染リスクの軽減
しばらくの間もっとも警戒しなければいけないことです。
家から出ないでも受講ができるというのはもっとも大きなメリットだと思います。
(2)塾の往復の時間を削減できる
一日に何回も忘れ物をして家に取りに戻る生徒がいます。
片道10分でも一度忘れ物をすると10分×4回=40分も移動だけに時間を使うことになります。
この時間が削減できるのは大きいです。
(3)交通事故などのリスクを軽減できる
自宅にいれば100%安全という訳でありません。
しかし塾への往復で交通事故にあう危険性と家に強盗が入る可能性を比べると家にいたほうが安全と言えます。
オンライン学習共通のデメリット
(1)学習に対するモラルのコントロールが対面授業よりも難しい
オンライン授業を行っていて一番難しいと感じるのが子どもの学習モラルをコントロールすることです。
対面授業でもカンニングをする子どもはいます。
宿題をうつす子どももいます。
どんなシステムでもズルをする子どもはいますが、対面授業よりもオンライン学習の方がズルをしやすい環境です。
(2)子どもの行動をコントロールするのが対面授業よりも難しい
対面授業の場合、授業後に居残りをさせることは比較的容易です。
しかしオンライン学習はパソコンの電源を切られたらこちら側からは何もできません。
また保護者も授業の時間が過ぎて部屋から出てくる分には、何も疑問には思いません。
実際の事例だと授業後に担当講師は、ある生徒に宿題が終わっていないからそのままオンラインにつなげて勉強をするように指示しました。
しかし、その子どもは連日オンラインから抜けていなくなっていました。
3回、4回と同じことを繰り返すのでご家庭に電話をすると「毎日24時まで部屋から出てこない。本人に聞くと、そのまま残って勉強をするように言われたから勉強をしていたと毎日言っている。」という話でした。
子どもに聞くと、毎日24時までタブレットを使ってゲームをしていたようです。
こういうことをする子どもなので対面授業を行っていた時も似たようなことは連日ありました。
しかし対面授業だと起きないズルがオンライン学習だと起こります。
動画配信オンライン学習のメリット・デメリット
動画配信オンライン学習のメリット
(1)受講料が安い
授業動画を配信するだけのサービスでは無料のものもあります。
有料のものも対面式の塾と比べると低価格での受講が可能です。
(2)講師の合わなくても変更が容易
授業が合わないや授業が分かりづらい場合は別の講師の動画を見ればよいだけなので対面授業のように担当講師にモヤモヤするということは軽減します。
研修が不十分な講師や経験が少ない講師の授業に比べて授業の質が高い場合が多いです。
(3)自分のペースで勉強ができる
集団やグループ形式の授業だと子どもごとに理解力が異なるため暇をする子どもや分からなくてついていけない子どもがでます。
動画配信系のオンライン学習であればわかる単元はドンドンすすみ、苦手な単元は繰り返し視聴することも可能です。
授業動画配信オンライン学習のデメリット
(1)自分で勉強を計画できない子どもは効果的な学習ができない。
得意なところはドンドンすすめて苦手なところはじっくりと取り組めることが動画配信のメリットです。
しかし自分の苦手な単元や得意な単元を把握して計画的に取り組めないと効率的に学習ができません。
(2)学習意欲が高い子どもでないと映像をボーっと見て時間が過ぎる
対面授業の場合は集中していなければ担当講師が注意や発問をすることで子どもの意識を授業にむけることができます。
しかし動画配信の場合は講師が一方的に話すだけです。
「大人が見ると分かりやすいな。」や「面白い授業だな。」と感じる授業でも子どもの場合は一方的に話をされる授業はすぐ飽きてしまいます。
一通り授業動画は見たけどあまり覚えていない。
なにも理解していないということになりがちです。
(3)質問ができない
双方向の授業なら、こまかく「ここまで質問ある人?」という風に授業を進められます。
動画配信は授業形式が一方向なのでリアルタイムでの質問ができません。
(4)導入部分は充実しているけど将来的な展望をみたカリキュラムになっていない。
配信されている多くの授業動画は単元ごとの導入を動画にしている場合が多いです。
子どもによっては動画の内容だけだと情報が薄いということがおきます。
たとえば中学1年生で一般動詞の過去形を教える時に多くの授業動画では、日本語訳・語順・過去形の作り方などの基本事項を解説しています。
対面なら難関校を希望する生徒や成績優秀生には基本事項に加えて「歩いて~にいく」「車で~に行く」「飛行機で~に行く」という入試で出題されるような英語表現も加えて教えます。
逆に英語が苦手な子どもには過去形を教えながら、be動詞や現在形の確認など、その子どもに合わせた復習をはさみ知識の定着を図ります。
動画配信だと単元別にきっちりと動画が構成されているため単元を横断した復習や科目全体としての理解を深めるための授業を提供しているものが少ないです。
双方向オンライン学習のメリット・デメリット
双方向オンライン学習のメリット
(1)対面授業に近い形で授業ができる
完全に対面授業と同じというわけにはいきません。
しかし子どもの理解度を確認しながら授業が進められたり集中させるために声掛けができたりと対面授業の良いところは提供できます。
つまり動画配信の一方向のオンライン授業のデメリットは全て解消されます。
実際に教えていて感じるのは小学生や中学生に一方向の授業動画は向かないと思います。
オンライン学習なら双方向でなければ効果的な学習は望めないと思います。
双方向オンライン学習のデメリット
(1)料金は対面授業とほぼ同じ
オンライン家庭教師でも金額の差は交通費がかからないぐらいです。
(2)対面授業よりも管理がむずかしい
対面授業に近いですが完全に一致はしていません。
たとえば手元をカメラでうつすと顔が見えないため表情での理解度の判断ができません。
顔をカメラでうつすと手元が見えないため解答を見ながら問題演習をやることも可能です。
生徒のことを把握するために工夫が求められるため対面授業以上に講師の技術が求められます。
(3)学習の成果を確認しづらい
対面授業であれば授業の冒頭に確認テストや宿題のチェックをすることで成果の確認が出来ます。
オンラインの場合、双方向でも定着度を確認するのが難しいです。
そもそも塾に通う小・中学生の理由は?
ここまでオンライン学習のメリット・デメリットを紹介しました。
塾を選ぶときにもっとも大切なことは塾に通う目的を明確にすることです。
塾は成績を上げるための場所です。
しかし塾の数だけ専門があり子どもへのアプローチの仕方が違います。
学校のテスト対策を強化したい。
入試対策をしたい。
勉強習慣をつけたい。
勉強の管理をして欲しい。
どれも成績を上げるために必要なことです。
入試対策に特化した塾のため学校のテスト対策は子どもだけの力でやらなければいけない塾もあれば、学校のテスト対策に特化しているため入試対策には劣る塾もあります。
生徒と関わる時間を「知識の伝達」というところに特化しているため勉強のやり方を教えるということについては関与しない塾もあるし、勉強のやり方を教えてはくれるけど、その分カリキュラムの進行が遅い塾もあります。
「知識の伝達」も「勉強のやり方」も全部教える分、授業時間が長くなり授業料が高額になる塾もあります。(授業料が高額=面倒見がよい訳ではありません。ただ面倒見がよい塾はある程度の金額にはなると思います。)
あなたの子どもが塾に通う理由は何ですか??
子どもに本当に必要なサービスとは
多くの小学生、中学生、高校生ですら自分の将来に対して無自覚です。
勉強の必要性は感じていても手を抜ける場面なら手を抜きます。
子どもの学習にとって大切なことは
・勉強のスタイルを習慣化すること。
・わからないものをわかるようにすること。
・できないものをできるようにすること。
そのためには講師が一方的に話すだけの動画配信授業や授業しか提供しない双方向授業では学習効果は期待できないと思います。
子どもの安全面を考えると対面授業は現実的ではなくオンライン学習を主流にしていく方が良いと思います。
学習習慣をつけて成績を伸ばし学校のテストの点数を上げて志望校に合格するために必要なサービスは「授業+管理」
この二つを担保できるオンライン学習が多くの小学生、中学生、高校生に必要なサービスです。
東都ゼミナールのオンライン授業の特徴
目指すもの
・子どもにわかったと思わせる授業の提供
・子どもができるようになるための学習管理
・子ども自身が学習計画を立てて実行できる技術の習得
方法
(1)双方向のオンライン授業
子どもに合わせた授業展開ができます。
(2)宿題や確認テストはオンライン自習室でやって、終わった宿題はラインで送信
答えを写したりボーっとしたりしないように講師が見ている画面の前で宿題を行います。
終わった宿題はラインで画像を送ってもらい担当講師が確認します。
(3)授業時間以外の演習時間で個別に宿題の定着度をオンラインで確認
講師が一人ずつ対話形式で学習内容の確認をします。
ズルをしやすいオンライン授業のデメリットを極力小さくすることが可能になります。
不合格の場合、宿題のやり直しもあります。
(4)毎日の学習予定もオンラインで確認
一日の最後に
・当日の学習内容と費やした時間。
・翌日の学習予定
を作成してラインで送ってもらいます。
学習状況を把握できるので的確なアドバイスが可能になります。
まとめ
いかがでしたか?
オンライン学習は自分一人で勉強ができる子どもにとっては非常にメリットのある学習方法です。
①費用が安い
②分からないところは繰り返し視聴できる
③通う必要がないので時間のロスもなく事故にあう危険性もない
①勉強に対して高いモチベーションとモラルが必要
②質問ができない
③学習ペースの管理がわからない
一般的に塾に通う目的は受験や定期テストの得点を上げたいということだと思います。
多くの小中学生が解決しなければいけない問題は「自分では勉強できない」「自分では勉強をしない」ということです。
自分で勉強ができない子どもには主体的な学習が必要なオンライン学習はむきません
問題解決には知識の伝達というサービスだけではなく学習管理や学習方法を指導してくれるオンライン学習サービスが必要です。