中学生の定期テストでハンドボールが試験範囲のときのの出題ポイントは全部で3個です。
①ハンドボールの基本知識
②ハンドボールの技術
③ハンドボールのルール
この記事では上記3つについて解説していきます。
ハンドボールの基本知識
歴史
1918年 デンマークの体育教官フレデリック・クヌッセンが北欧の気候条件に適した室内競技を考案した。(7人制)
1919年 ドイツの体育教師カール・シェレンツが考案(11人制)
※女性でもできるスポーツとして発展
1936年 オリンピックベルリン大会の公式競技になる。
1972年以降 オリンピックではミュンヘン大会から公式競技になる。
※現在、国際試合はすべて7人制で実施。
ハンドボールの特徴
①ハンドボールは走・投・跳の運動の三要素が必要
②バスケのイメージに近いが、実際はサッカーに近い
③漢字で書くと送球
④得点は、ボールが完全にゴールラインを越えた場合に認められる
コートの特徴
ポイント
①ラインの名前はすべて覚えておきましょう。
②学校によっては長さも出題されます。
③バスケのコートの約2倍
ハンドボールの技術
シュート・パス
(1)ボールの握り方
①親指と小指でボールを挟むようにする
②人差し指、中指、薬指で抑える
③手のひらはボールに密着させない。
(2)ボールの受け取り方
①両手で三角形を作る
②指を開いてボールを包むようにとる
(3)シュートの種類
①ジャンプシュート
最もよく使われるシュート
【やり方】
ボールを持っている腕をバックスイングしながら、反対側の肩を前に出して真上に高く飛び上がり、肘を軸に頭上から投げ込む
②ループシュート
【やり方】
ふわりとした弧を描く高いシュートでゴールキーパーの頭上を抜く
③ステップシュート
【やり方】
・キャッチ後ボールをすばやく引き付ける
・クロスステップをしながらバックスイング
・前足の体重を移動する
・腰のひねりを加える
(4)パスの種類
①ショルダーパス
【やり方】
・ボールを肩の後ろに引く
・ボール保持と反対の足を大きく前へ
・踏み出し足へ体重移動
・手首のスナップをきかせて投げる
②ラテラルパス
わずかなパスモーションでディフェンスの隙間をつくスナップパス
③ジャンプパス
ジャンプシュートの応用。シュートではなく味方に渡す。
④バックパス
後方にいる味方に出すパス
ディフェンスの違い
(1)マンツーマンディフェンス
コートプレイヤーのそれぞれが防御する相手を決めて守る方法
(2)ゾーンディフェンス
守エリアを決めて相手の攻撃を防ぐ方法
ハンドボールのルール
反則の種類
(1)ボールの扱いの反則
①オーバーステップ
ボールをもって4歩以上あるくこと
②オーバータイム
ボールを3秒以上もつこと
③ダブルドリブル
ドリブルをした後、ボールをつかみ、再びドリブルをする。
④ジャッグル
ボールを空中にはじいて移動して、床に触れる前にキャッチする
⑤キックボール
膝から下の部分でボールに触れる
(2)相手に対するプレイの反則
①トリッピング
相手に足をかける反則
②プッシング
相手を押す反則
③ホールディング
相手をつかみ動けないようにする
④ハッキング
ボールを持っている手などをたたく反則
⑤チャージング
相手プレイヤーに突き当たる。
(3)その他
①ラインクロス
ゴールエリアラインの中に入る、またはラインを踏むと反則となり、ゴールスローでプレイ再開。
試合再開方法
試合の再開方法については、スローの名前と、どういう時に再開するかを覚えて下さい。
学校によっては、スローのやり方まで出題されることがあります。
(1)スローイン
①ボールがサイドラインからコート外に出た時
②ボールがGK以外の防御側プレイヤーに最後に触れて、アウターゴールラインから外に出たとき
③ボールが競技場の天井、または付属の施設に触れたとき
【方法】
①ボールを出した反対側のチームが、ボールの出た地点のサイドラインを踏んで投げる
②アウターゴールラインから出た場合は、通過した側のアウターゴールラインとサイドラインの交点を踏んで投げ入れる。
③防御側は3m以上離れる
④スローインは直接得点をすることができる。
(2)ゴールキーパースロー
①ゴールエリア内で、GKがボールをコントロールしたとき
②GK、または攻撃側プレイヤーに触れて、アウターゴールラインを越えてボールが出たとき
③ボールを持ったプレイヤーがゴールエリアに入ったとき(ラインクロス)
【方法】
①GKがゴールエリア内からレフェリーの笛なしでゴールエリア外に投げる。
②ゴールキーパースローは直接得点することができる。
(3)フリースロー
①各種スローの違反
②ボール扱いの違反
③相手に対するプレイの違反
④パッシブプレイ(消極的な攻撃)
⑤味方のGKにボールを投げ返し、GKが触れたとき
⑥GKがプレーイングエリアにあるボールをゴールエリアに持ち込んだとき
⑦その他ほとんどの反則がフリースローになる
【方法】
①違反の行われた地点から行う。
②攻撃側はボールがスローされるまで相手側のフリースローラインの中に入ってはいけない。
③防御側は、フリースローが行われるまで、スロアーから3m以上離れる
④フリースローは直接得点することができる。
(4)7mスロー
明らかに得点のチャンスがあるのに、反則して妨害したとき
【方法】
①スローア―はレフェリーの笛の合図の後、3秒以内に、7メートルラインからゴールに直接シュートする。
②投げ終わるまでは、どちらか一方の足は床につけておく。
③スローア―は、ボールが手から離れる前に7mラインに触れても踏み越えてもいけない。
④GKを除くスローア―以外のプレイヤーは、フリースローラインの外側にいてはいけない
⑤防御側は7mラインから3m以上を離れる。
⑥GKは、スローされるまではゴールキーパーラインより前に出て防御することができない
(5)スローオフ
競技場の中央で、プレーを始めること
【やり方】
①試合開始時、それぞれのチームの代表者がトスをして、どちらのボールから始めるかを決める。
②後半になると、スローオフするチームが相手のチームになります。
③どちらかのチームが得点すると、相手のチームがスローオフをしてプレーを再開する。
定期テストの出題例
ハンドボールの基礎知識
問1 ハンドボールのコートの大きさは40m×( )m。
答1 20
問2 ゴールポストからコート内側になる6メートル離れたラインを( 1 )ライン、9メートル離れた点線ラインを( 2 )
答2 ①ゴールエリアライン ②フリースローライン
ルール
問1 ボールを持って( )歩以上歩くとオーバーステップになる
答1 4
問2 フリースローでゲームが再開されるとき、防御側のプレイヤーはスローアーから( )m以上離れなければいけない
答2 3m
問3 相手のプレイヤーを腕や手で捕まえる反則を何というか
答3 ホールディング
問4 相手のプレイヤーを押す反則を何というか
答4 プッシング
問5 相手のプレイヤーに突き当たることを何というか
答5 チャージング
問6 ボールを持っている手などをたたく反則
答6 ハッキング
問7 シュートしたプレイヤーの足がゴールラインエリアを踏んだときの再開方法として①適切なスローと②スローの行い方
答7 ①ゴールキーパースロー ②ボールキーパーがゴールエリア内から投げる
問8 ボールを持ったプレイヤーが、ボールを持ったまま4歩いたときの再開方法として①適切なスローと②スローの行い方
答8 ①フリースロー ②反則の行われた地点から投げる
問9 キャッチミスしたボールがサイドラインから、コートの外に出たときの再開方法として①適切なスローと②スローの行い方
答9 ①スローイン ②ボールを出した反対側のチームがボールが出た地点のサイドライン片足で踏んで投げる
問10 ハンドボールの歩数の数え方は、空中でもらった場合は着地の足を( )歩と数える
答10 0
技術
問1 ( )はキーパーが出てきたところをふわりと浮かせたシュートである。
答1 ループシュート
問2 ( )は短い距離のスムーズなパス回しをするためのパスで、ボールを下に向けて握り、投げる方向に一歩踏み出し、ひじから降り出すように投げる
問2 ラテラルパス
問3 ジャンプシュートのポイントは右投げの場合、左足の踏切に合わせて、( )をしながら、右ひざを高く上げる。
答3 バックスウィング
問4 7mスローでは、投げ終わるまで、どちらか一方の足は( 1 )に付けていなければならない。また、ボールが手から離れる前に( 2 )に触れたり踏み越したりしてもいけない。
答4 ①床 ②フリースローライン
問5 後ろにいる味方に有効なパスは?
答5 バックパス
問6 ( )は敵をかわして前進する。
答6 フェイント
問7 味方がゴールエリア上の空中に出したパスを受けてシュートを打つプレイのことを( )という
答7 スカイプレー
まとめ
勉強のポイントは全部で3つ
①コートの大きさやラインの名称などハンドボールの基本的な知識
②ジャンプシュートなど技術面のやり方は比較的細かいところまで出題されている中学校が多いです。
※教科書に書かれているやり方をしっかりと覚えておくことをオススメします。
③オーバーステップなどの反則の種類・ゴールスローなどの試合再開の種類と方法も頻出です。
中学校によっては戦術面まで出題されています。
バスケ、サッカーに比べて細かいところまで出題される傾向にあります。
ここに載っていることで、概ね必要な知識は網羅されていますが、90点以上を取るには、最終的に学校の教材で仕上げることが必要です。
これを読んで基本知識や出題の傾向を理解したら、中学校で使用している教科書、ワーク、授業ノートを使用して勉強して下さい。
頑張ってよい点数を取って下さいね。