日本では野球が身近なスポーツとして親しまれています。野球と同じ感じですが、意外に違うところも多いソフトボール。野球より後発ですが、発展してきたソフトボールは学校教育にも取り上げられています。
定期テストにはどのように出題されているかを見ていきましょう。
歴史
アメリカのシカゴで1887年に屋内用に考案された。
その後屋外で行われるようになり、1920年ころには「ソフトボール」の名称が使われるようになった。
日本へは1921年に紹介されている。
「ベースボール型球技」で、投げる・打つ・走るという運動の基本的要素を組み合わせて行う。
第2次大戦後は学校教育に取り上げられた。
1996年から2008年まではオリンピック女子団体正式競技にもなった。2008年北京大会で日本チームは金メダル獲得。
◎どこで始まったか(発祥の地)
◎「ベースボール型球技」
◎投げる・打つ・走るの技能を用いる
の3つをおさえておけば問題ないです。[/aside]
出題例
( )にあてはまる語を答えなさい。
ソフトボールは(① )で生まれた(② )型の球技です。
(③ )・打つ・走るの基本的技能を用いて行う。
答 ① アメリカ ②ベースボール ③投げる
用語
よく出題されるものとしては、
フォアボール
三振
ゴロ
フライ
バント
ライナー
ファウルボール
フォースアウト
イニング
グリップ
が挙げられます。(これは出題順ではなく単に用語を並べただけです)
直接出題が無くても、ルール、基本動作や実際のプレイで出てくる用語なので、知っておく必要があります。教科書に出ている意味で十分です。
ノートに書いたり、プリントで配られたりしていれば、それも合わせて参考にして暗記しておきましょう。用語を答えるだけなので、暗記しておけば大丈夫です。
出題例
1 ( )に入る言葉を答えなさい。
(1)打者が打撃したボールの種類で、ボールが地面につかずに空中高く上がった打球のことを(① )という。
(2)打者が打撃したボールの種類で、地面をバウンドしたり転がったりしていく打球のことを(① )という
2 以下の文と関係の深い用語を書きなさい。
(1)チームで1回ずつの攻撃と守備のこと。
(2)投手が打者にストライクでない球を4回投げること。打者は一塁に進む。
(3)バットに軽くボールを当てて内野に転がすこと。
答 1(1)① フライ (2)② ゴロ
2(1) イニング (2) フォアボール (3) バント
ルール・基礎知識
野球と共通するもの、似ているものなど、さまざまあり、教科書にも詳しく載っていますが、出題は限定されます。出題の多いものを紹介します。
ポジション
野球でもおなじみの守備位置の名前です。図を示し、指示された場所のポジション名を答えるものがほとんどです。漢字、カタカナで答えられれば問題ないですが、カタカナ語での正式名称を聞いてきた学校もありました。短い文での穴埋め問題も見られます。
出題例
1 ①~⑨のポジションの名称を答えなさい。
2 内野手で、二塁手(セカンド)と三塁手(サード)の間を守る選手を( )という。
答 1 ① 投手(ピッチャー) ② 捕手(キャッチャー)
③ 一塁手(ファーストベースマン) ④ 二塁手(セカンドベースマン)
⑤ 三塁手(サードベースマン) ⑥ 遊撃手(ショートストップ)
⑦ 左翼手(レフトフィルダー) ⑧ 中堅手(センターフィルダー)
⑨ 右翼手(ライトフィルダー)
2 遊撃手(ショート)
チームとイニング
9人のプレイヤーからなる2チームで、3つのアウトで攻守交代する。指名選手制(野球にもある指名打者、打撃のみ出場)の場合はプレイヤー10人。
7イニング(7回)行う。終わった時点で同点の場合は、タイブレーカーとなる。(無死二塁の状況設定のうえ、前回から引き継ぐ次の打者が打席に入り試合続行、勝敗が決するまでやる)
出題例
各文の( )に適当な言葉を入れなさい。
(1)競技は1チーム(① )人(指名選手は入れない)、(② )イニングで行われる。
(2)7イニング(回)終わって同点の場合は(③ )という延長戦に入る。
答 (1)① 9 ② 7
(2)③ タイブレーカー
走者(ランナー)
『ピッチャーがボールを手にしてピッチャーズサークル内に入り、投球体勢に入った時の走者の行動』
『前を走る走者を追い越してはいけないこと』
『外野フライの時のタッチアップ』
がよく問われます。
(出題例は、次の「バッターボックスと足の位置」とまとめて挙げてあります)
バッターボックスと足の位置
ルールとして、バッターボックスから足が出たらアウト(境界のライン上は問題なし)ということを知っておけば大丈夫です。
知識として、バッターボックス内の足の位置(→スクエアスタンス・クローズスタンス・オープンスタンス)を聞いてきた問題もありました。
出題例
(1)~(4)で合っているものには○を、間違っているものには✕をつけなさい。
(1)タッチアップではいったん帰塁して外野手がフライを捕球してから離塁する
(2)ピッチャーの手からボールが離れたらランナーは離塁できる
(3)前の走者が遅い時、後ろの走者は追い越しても構わない
(4)打撃の時、打者はバッターボックスのラインに足がふれるとアウトになる
答 (1) ○ (2) ○ (3) ✕ (4) ✕
ストライクゾーン
どの範囲かを理解しておくことがポイントです。図で示して問う学校もありましたが、範囲が分かっていればできます。
出題例
次の( )内に入る言葉を答えなさい。
ストライクゾーンは打者の(① )からひざ頭上部の(② )上の空間である。
答 ① わきの下 ② ホームベース
1塁ベース
野球と大きく違っていて特徴あることなので頻出です。必ず出ると言ってもいいほどです。
出題例
(1)ソフトボールの1塁に置いてあるベースを何ベースと言いますか。
(2)1塁をかけ抜ける時は( )ベースを踏む。
(3)ダブルベースが使われる理由を説明しなさい。
答 (1) ダブルベース (2) オレンジ
(3) 1塁手と打者走者との接触危険防止のため。
審判の動作・コール
教科書に載っている5~6種類からの出題も見受けられます。そのままの出題なので、ポーズと何を表しているかが分かっていれば答えられます。
出題例
ソフトボールの審判の合図を表しています。あてはまるコールを書きなさい。
答 (1) プレイボール (2) セーフ (3) ファウルボール
技法
ここは「投げる」「打つ」「捕る」の3つに集約されます。一言で言うと“やり方”。どうすれば確実に上手にできるかです。このポイントが分かっていれば得点できます。やはり教科書内容(ノートや配布のプリント類があればそれも)を把握していれば問題ありません。
投球(ピッチング)・送球
ピッチャーのボールの投げ方とポイント、普通の送球・ポイント、ボールの握り方をおさえておきましょう。ピッチャーのボールの投げ方は頻出です。確実に覚えておいて下さい。ボールの握り方とともに、図示されている場合と、言葉で書かれている場合と、どちらもあります。
出題例
( )にあてはまる適語を答えよ。
(1)キャッチボールは、投げる方向へ(① )をまっすぐ向け踏み出す。(② )は肩よりも上。(③ )をきかせる。相手の(④ )にめがけて投げるようにする。
(2)肩を軸に腕を後方に振り上げ、その後腕を鋭く前にふって投げる投法は(⑤ )。
腕を後ろへ引き、大きく1回転させてボールを投げる投法は(⑥ )。
(3)ボールの握り方は、(⑦ )とボールの間に少しすき間をつくるようにする。
答 (1)① つま先 ② ひじ ③ スナップ ④ 胸
(2)⑤ スリングショット ⑥ ウインドミル
(3)⑦ 手のひら
捕球と送球
ゴロやフライの捕球とそれに続く動作の流れとポイントが分かっていれば答えられます。教科書・ノート・プリント類の内容を頭に入れておきましょう。イラストともに動きを理解しておけば分かりやすいです。
出題例
内野ゴロ、フライの捕球と送球についての次の( )に入る語句をあとから選んで記号で答えなさい。
(1)内野ゴロは、(① )側の足を前へ出しボールの(② )へ向かい、(③ )を低くしてグラブを立てて捕球する。そして(① )側の足を(④ )方向に踏み出し、(③ )の回転を利用しながら投球する。
(2)フライの捕球は、(⑤ )に入ってグラブを(⑥ )の前で構える。
(3)ゴロでもっとも捕球しにくいのはA~Cのどこか。
ア 右 イ 左 ウ 正面 エ グラブ オ 後ろ
カ 前 キ 送球 ク 落下点 ケ 顔(額) コ 胸
サ 腰 シ ひじ
答 (1)① エ ② ウ ③ サ ④ キ
(2)⑤ ク ⑥ ケ
(3)B
バッティング
バッティングフォームとポイント、バットの握り方とその時打球がどう飛ぶか、の2つが大きなポイントです。これをおさえておきましょう。
出題例
1 ソフトボールの問題です。( )に入る言葉を記述しなさい。
(1)打撃は、(① )をやわらかく軽く曲げ、重心は初め(② )の足にのせて次第に(③ )の足に移動させながら振り出す。(④ )の位置は変えずに体の(⑤ )でボールを捉えて、バットはしっかりと(⑥ )。(⑦ )から目を離さないこと。
(2)バットは両手の(⑧ )を真っすぐにそろえて握り、地面と(⑨ )にスイングするようにする。
(3)右打ちの場合、バットを握った時に上にくる手は(⑩ )になる。
(4)バットを、グリップエンドからこぶし1個分あける一般的な握り方を(⑪ )という。
2 ボールをバットに確実にあてたい時は、チョークグリップで握る。○か✕か。
3 打球を小さく転がして、ランナーを進めたり、内野安打をねらったりする打撃を何というか。
答 1(1)① ひざ ② 後ろ(後方) ③ 前(前方) ④ 頭 ⑤ 前
⑥ 振り抜く ⑦ ボール
(2)⑧ 第2関節 ⑨ 平行
(3)⑩ 右手(右)
(4)⑪ ミディアムグリップ
2 ○
3 バント
戦術
試合でのその時の状況に応じて、どのようなプレイをすればよいかを問う出題も見られるので、挙げておきます。教科書にもいくつかの例が載っていますが、ノートやプリント類からの出題がポイントになりますから、試験範囲や先生からの直接の指示に注意して勉強・対策を進めておきましょう。
出題例
1 次の状況になった時に、適切と思われるプレイを述べなさい。
(1)ノーアウト3塁でタッチアップの指示も出ている時に、レフト(左翼手)にフライが上がった。ランナーはどうしたらよいか。
(2)ノーアウト1・2塁で打者がレフト方向にヒットを打って、ワンバウンドでレフト(左翼手)が捕球した。レフト(左翼手)はどうするか。
(3)1アウト1塁でセカンド方向にゴロが転がり、ショート(遊撃手)が捕球した。このあとショート(遊撃手)はどうするのが適切か。
2 次の場面で、走者の判断が正しければ○を、誤りであれば✕をつけなさい。
(1)1アウト1塁でピッチャー後方にフライが上がり、ショートが捕球した。1塁ランナーは、バッターが打つと同時に次の塁に向かって走り出した。
(2)1アウト1塁でファースト方向にゴロが転がった。ファーストが捕球しようとしたがボールに回転がかかっていたため、グラブをはじいて誰もいないグラウンドを転々と転がっていった。これを見てファーストランナーは2塁へ走り出した。
答 1(1) レフト(左翼手)の捕球と同時に本塁に向かって走る。
(2) 3塁に送球して2塁(セカンド)ランナーをアウトにすることを試みる。
(3) 2塁に送球してまず1塁(ファースト)ランナーをアウトにする。
(→その後、2塁から1塁にも送球してダブルプレイをねらう。)
2(1) ✕ (2) ○
まとめ
いかがでしたか。
歴史
用語
ルールと基礎知識
技法(やり方)
戦術
この5つから出題されます。
基本的には、教科書に書いてあることを理解・暗記しておけば大丈夫です。
これに、ノートやプリント類でやったこと、授業中に先生が説明したことや実際に取り組んだことを、確実に答えられれば80点以上、さらに高得点も取れます。
実技科目によくある、プリント類や先生オリジナルの内容は、やはりここでもおさえておくことが大切です。
頑張って高得点目指して下さい。
実技科目は、入試での内申点が2倍に換算されて判定に使われます。英・数・国・理・社の5教科と同じくしっかり勉強しておかなくてはなりません。
東都ゼミナールでは、中学校別に全科目のテスト対策を行っています。
9科目のテスト対策が大変だ、実技科目のテスト対策に困っている、などのお悩みがあれば遠慮なくご相談下さい。