定期テスト前日にはいったいどのような勉強をしたらよいのか。
勉強それ自体よりも悩まされたり、気になったりすることもあります。
確かに時間は限られています。
しかし、やり方次第でなかなか有効なテスト対策ができます。
あれこれ考える前に、以下のことを実践してみて下さい。
勉強面から見たポイント3つ
暗記確認
テストが始まる直前までできることですね。
当日の朝でも十分できることです。
前日ともなればもっと時間があり、普段の勉強のようにできます。
人間は記憶したことをすぐに忘れていくといっても言い過ぎではありません。
寝ている間に記憶が整理されて、残るものは残りますが、余計なものは忘れられていくと言われています。むしろ残る方が少ないと言われます。
ですから繰り返し頭に刷り込まないと定着しません。そうしても、長い間使わないでいると忘れていってしまうものです。
もう暗記できたというものでも、ちょっと時間が経っただけでうろ覚えになっていることもあります。前日はもちろん、テスト直前まで暗記の確認はこまめに行う必要があります。
そもそも暗記事項は覚えておけば必ず得点に結びつくものです。
応用問題でも暗記事項を使って進めるということが当たり前のようにあります。
暗記は疎かにできません。
テスト前日の話ですから、今まで自分自身が使ってきたノートや単語帳を使って最終確認のようなかたちで進めるのがベストです。
- すべてを一通りやる
- なかなか覚えられなかったところをやる
- 苦手なところをやる
- 大事なところを中心にやる
- いくつかランダムに選んできちんと覚えているか確かめる
このようなかたちで進めて行くのが良いです。
その時の勉強状況(本来は前日であればすでに準備はできているというのでなくてはいけませんが)、時間や次の日のテスト科目にもよりますが、自分自身に合った形で進めて下さい。
また、まだ時間がありますから、“書く”こともしましょう。国語はもちろん、社会も普通は漢字で書いて答えます。漢字で書くように指定されていることも当たり前のようにあります。
正しく語句を覚えられる(確認できる)とともに、間違いが無くなります。
カタカナ語も意外と間違えることがあります。
漢字ばかりでなく、すべて“書く”ようにするとよいです。
書くことで手を動かすことにもなり“体”でも覚えることにもつながって、暗記の助けになります。五感を使って覚えるというものですね。
覚えるのも早いし、忘れにくくなります。
これに、“声を出しながら”も加えるとなおよいです。
声を出すと、目・手・口・耳を使うことで記憶に残るということがさらに増幅されます。
私事ですが、これは実際に感じたことですし、暗記のことを話す機会にはアドバイスしています。
問題演習は解き直し
- 今までに解いた問題の解き直しをする
- 新しいこと、やっていなかったことなどの余計なことはしない
- 焦ったり不安になったりすることはない、大丈夫だから
この3つを信じて問題の解き直しをしましょう。
特に数学と理科です。
今までにやってきた問題や、テストに出ると言われた問題の解き直しで十分です。
学校の定期テストは習ったことの“確認”です。
応用もありますがそれは少数で、基礎基本から始まって、勉強してきたことがそのまま出題されます。
ワーク・プリント類の類似問題、場合によってはそのまま(基礎基本だとかえってこのほうが確認になり得るし、その方が分かりやすいこともあるからです)ということもあります。
やることをやっておけば得点できます。
応用問題1題や2題に時間をかけて、でも結局十分に理解できないというより、基礎基本を確実にしておいた方が絶対にいいわけです。
そして、つかえたところや、間違えたところを解き直して確実にできるようにしておいた方が、はるかに“お得”です。基礎基本のところでもあるので、この先にも必ずつながります。
解き直しで少しでも理解が進んだほうが、テストにも好影響を与えます。
前日に、少しでも「ああ、できた」という気持ちを持っておいた方がいいですよね。
余計なことはやらずに、考えずに、解き直しに専念して下さい。
音読
意外にしていないことがこれです。
普段も結構やっていないことでしょう。
中学生になると途端にやらなくなりますよね。
でも、教科書の音読は効果があります。
やはり、目・口・耳を駆使しての勉強だからでしょう。体全体で勉強しているようなものです。
テスト前日ともなれば、さらにちょうどよい確認になります。
説明や根拠、理屈の確認、大事な語句(太線になっています)のチェックがいっぺんにできます。
読む、理解、暗記、確認、勉強と良いことづくしです。
また、時間的にもちょうどいいです。
音読もテスト直前の確認事項に入れておきましょう。
徹夜、一夜漬けは最終手段
今までの話は、テスト勉強をコツコツとしてきた場合です。
勉強が追い付いていないとか、まともに勉強していないという時は、これをやるしかないです。
あくまで「最終手段」です。
例え勉強不足でも、暗記や音読はテスト直前までできますから粘り強く、ただし“夜中になる前までに”取り組んで下さい。
大人でも徹夜は体にこたえることがあります。まして、中学生にいいはずがありません。その時は良くても、テスト中に睡魔が襲うことも考えられます。
そうなるのであれば、少しでも暗記や音読をしておいて寝る方が良いことがわかると思います。これも決して良い状況ではありませんが。
本当に最終手段として徹夜する時は、次がテスト最終日の時だけにして下さい。
一夜漬けも良くないですが、これも最終手段としてはありです。よい考えではありませんが、徹夜よりはマシです。
とにかく覚えまくることです。1日くらいだったら何とかなります。
もちろん完全に勉強になっていませんから、先へはつながりません。
こんなことではいけないと、反省・改善の材料にはなりますが。
最終手段をとらないように普段から積み重ねておいて、“健全な”定期テスト前日を迎えられるようにしなくてはなりません。
生活面から見たポイント3つ
いつも通りに過ごす
生活環境が変わると慣れるまで時間がかかりますね。
何か違うことをすると負担がかかります。
動物やペットも環境が変わると、ストレスから体に変調をきたすとよく耳にします。
定期テストだからといって変に生活リズムや生活習慣を変える必要はありません。いつものままの方が普通でいられますから、そのままのリズムでいて下さい。多少の睡眠時間の減少はあるでしょうが、せいぜいそのくらいにしておきましょう。本来は睡眠時間もいつものままの方が理想です。
食事も同じです。頭に効くからとか、今日はテストだからとかいって、別のことをするとかえって体の調子を崩すことは多いです。
ただ、朝食は必ず取る習慣はつけておきましょう。いろいろなところで言われていますね。あの通りです。
学校の定期テストだからそれほど気にならないですが、入試の日もちょっと朝が早いだけで、同じことが言えます。
ただし、心理的に状況が違うのが入試です。
こうなると、余計いつも通りの生活習慣が大切になってきます。
普段から生活習慣、生活リズムというものはしっかりしておきたいものです。
コンディションを整えておく
前述のことと関わりますが、体調が良ければテストも調子よくできて、体調が悪ければ結果も悪くなるのは当然です。
普段の生活リズムも大切ですが、テストの時は、テスト日程や科目も考えて、行動をとるとよいです。
日程によっては、社会や実技科目のような暗記系科目ばかりが続いたり、数学・理科のように理屈・理解・演習が必要な科目が重なったりもします。
そういう時は例えば、
●暗記が中心の科目は、暗記とその確認をとことんまでやる。(少しの無理は通る)
●数学や理科は、問題解き直しを中心にやって、次の日に頭がよく働くように睡眠時間はとるようにする。
●両方テストがある場合は、考える方の数学や理科にまず重点を置いて、寝る前や起きた時に暗記を集中してやる。
というように進める。
こんなやり方ができればベストです。
やることや負担も考えて、予定を立てて行動できるようにしましょう。
コンディションを考えなければいけないことはすぐ思い浮かべますが、テストの日程や内容と合わせて考えることは意外にしません。科目によって勉強内容を調整できるようにしておきましょう。
睡眠時間はとる
睡眠時間も本当はいつも通りが理想です。
すぐ前に述べた、体調面やコンディションを整えるところに通じます。
テスト期間中はどうしても短めになるのはやむを得ないかもしれませんが、短くなっても、最低3時間は取って下さい。これも本当は短すぎるくらいですが。
そうならないように、普段からの勉強の積み重ねは重要です。
睡眠時間を削って勉強するよりも、普段からきちんとやっていていつも通りの生活リズムを保ち、テストも万全なかたちで受けるのが一番いいですよね。
このような生活リズムは、だんだん分かってくるものです。今は無理をしないで、規則正しい生活習慣・生活リズムと、睡眠時間をとるようにして下さい。
まとめ
定期テストの前日はどうすればよいかを、勉強面と生活面から述べてきました。
勉強面の3本柱は
- 暗記
- 解き直し
- 音読
生活面の3本柱は
- いつも通りの生活リズムを続ける
- コンディションを整えておく
- 睡眠時間を確保する
定期テスト前には、確認だけで済ませられるのが理想です。ここに書いたことをテスト前にそのまま出来るように、普段の勉強をしっかり進めておきましょう。