中学理科 定期テストでもっと得点する方法

理科で定期テストというと、社会とともに“暗記”という言葉がすぐに思い浮かぶと思います。

とにかく暗記しておけばいいということもよく耳にします。

計算もあり、電気やイオンとなると苦手としている人も多いです。

また、好きな人にはたまらないし、分野によって好き・嫌いや得意・不得意がけっこう分かれるのも理科です。

ですからテスト毎に点数の上下が大きいことがあります。

でも実は、誰でもすぐに平均点くらいは取れるのです。平均点くらい取れていれば80点や90点を取ることも可能です。

こんな『理科の定期テスト』について、もっと得点を伸ばすにはどうすればよいか、1ランク2ランク上に行くにはどうすればよいかをお話ししていきます。

目次

すぐに得点に結びつくこと3つ

ここに挙げる3つのことをやっておくだけでも、平均点は行きます。点数の上下の変動はあっても、平均点は取れます。決して難しいことではないです。

学校のワーク・問題集をやる

テスト勉強になると登場しますが、やはり学校のワークが定期テストの基本です。

中学校の定期テストは習ったことの“確認”のテストです。学校で使うワークは要点や暗記事項をまとめたものですから当然、定期テスト対策の基本になるわけです。

だから確実にやっておけば誰でも簡単に平均点には行くのです。

もしうまくいっていないのならば、どこかやり方に問題点があるとみて下さい。

提出期限ギリギリになって急いでやったので、単にやっただけになっている。

ただ作業としてやっただけとか、答を写しただけとか。

これだと意味がありませんね。

それを直せばすぐに定期テストに結果となって表れます。

ワークはまず普通は1冊あるはずです。学校によってはワークと問題集の2冊、しかもそういう場合1冊は3年間の復習を兼ねたもののこともあり、前に学習した分も振り返ってできるという一石二鳥ものです。

最近は問題と解答用の冊子が分かれている場合が多く、提出は解答用の冊子に書き込めるので、問題の冊子を使って繰り返し勉強できるという、とても都合の良いかたちになっています。

良い条件を与えられているようなものですから、しっかりやらないともったいないです。

ノート・プリント類の暗記

板書事項を写したノートや、ポイントをまとめたプリントですから、よい“参考書”になります。先生が用意したものですから、テストにも出る大事なところでもありますよ、と言っているようなものです。

そもそもテスト範囲表にノートや、プリントの該当箇所が書いてあります。

ノートやプリントで理解を深めて、ワークや問題集で演習しておく。これでテストが取れる。こんなに分かりやすくてやりやすいテスト対策はありません。これでまず平均点は取れます。

板書を写したノートと、プリント類がきちんとそろっていれば、「まとめノート」を作る必要はありません。作っている時間を、暗記や演習に当てた方が効果的です。

まとめノートは作る段階からよく考えて取りかからないと、逆効果になることもあります。

教科書を読む

意外にやっていないことがこれではないでしょうか。提出物や、ワークや問題集を解くことの方に気がいってしまい、実は教科書をろくに読んでいない、あまり見てもいないということがあります。

中学生の教科書ですから学術的とでもいうような、すごいことは書いていません。それどころか、読めばすぐ分かるようにうまく書かれています。

大人になると教科書なんてほぼ縁が無くなりますが、もし手に取ることがあれば少し読み進めてみて下さい。意外にのめり込むこともありますよ。

教科書はイラストや、写真、図表も豊富で、説明と同時に大切な語句は太字になっています。これがまたテストにはよく出題されます。

学校での勉強の“バイブル”と言ってもいい教科書だからこそ、テストに必要なことは言うまでもないですね。

レベルごとに見る

「学校のワーク、問題集をやる」「ノートやプリント類の暗記」「教科書を読む」の3つをこなせば平均点に行くことをお話ししましたが、まだ平均点にはとても及ばないとか、標準やもっと上のトップを目指す場合はどうしたらよいかを、お教えします。

平均に届きたいという場合

点数で言うと現状、30点前後やそれ以下である人です。

前述の、ワークをこなすことを基本に、ノートやプリントの暗記に徹して下さい。ですから授業での板書の写しやプリント類の管理もしっかりやらないといけません。

こういうところから疎かになっているから伸び悩んでいるということもあります。

普段の取り組み方も直すところは直して、ワーク類に取り組むことに集中しましょう。

ワーク類は最低でも2~3周して下さい。

やるべきことをやっていけば、平均点にはすぐ到達します。

20~30点から50点とか、平均点に届くようにする方が、80点を90点以上にするよりも簡単なのです。

場合によっては、勉強の取組みを根本的に改める必要もあるのがここにいる子達です。周りの大人も辛抱強く相手をしてあげる必要があります。

標準以上を取る場合

ここまでくると基礎基本はできています。暗記もほぼ問題なくこなしています。

平均は越え、80点は確実に取る。

そうするためには、“計算問題”と“応用問題”をできるようにしておくことがポイントです。

主に物理、化学分野につきものの計算の理解、多少の応用問題が出来るようにしておかなくてはなりません。

でもこれはそんなに難しいことではありません。

ここに入る子達は、今書いたことをやっていけます。

そしてまた、それができない時もある子達であります。

理解をともなう計算や、応用も入って来るので、分からないことも増えます。それをわからないままにすることがあります。暗記や基礎基本ができているので、「ま、いいか・・・」的な考えを持ってしまうことがあります。

提出物がいい加減な時もあります。せっかくやりこなせるのに、なんかいい加減になっている状態があります。油断するような感じですね。

これらの点が、90点に行かないとか、内申点が「3」から上がらないとか、「3」と「4」の間をウロウロしているとかの原因になっています。

提出物や決められたことの管理はいつもしっかり守りましょう。

そして、分からないことはそのままにしないで、分かるように解決しないといけません。むしろこっちのほうが直すべき点と言っていいです。

先生に聞く、塾で聞くなど、何らかの手を使って分かるようにしておくことです。友達に聞くもありです。そうして演習に移れば効果はあるし、理解も進みます。

始めはつまずいていても理解力がありますから、問題なく先へ進んでいけます。

持っているものがあるのに十分に活用できていなくてもったいない感じです。活用できれば、テストもワンランク上がります!

どこかに“ほころび”があることが多い感じですから大きくならないうちに直しておきたいところです。

トップねらいの場合

計算問題や応用問題中心に、市販の問題集や塾のテキストがあればそれをやっておくことです。入試対策と同時にテスト対策を兼ねた演習という感じでどんどん進めて行きましょう。

注意すべき点は、提出物や何か約束事があればそれは守ること、テストに対する注意事項はよく聞いておいてそれに従って対策すること、です。

こうしたことができる子達ですが、学校からの指示は聞き逃さないようにしましょう。

分野ごとに見る

中学校で勉強することは理科に限らず、基礎基本がかなりを占めます。ですからどうしても暗記事項も増えることになります。

理科も、どの分野にもまず暗記事項があって、そこから計算や応用へといきます。暗記の量の多少はありますが、まず知識を備えておかないとなりません。

物理

暗記

理解をともなう暗記が必要なことが多いです。ですから教科書やノートも手元に置いて、いつでも見返せるようにしておくとよいです。

これに計算が加わるので、難しく感じてしまうのです。

しかし何から何まで難しいわけではありません。これはどの教科も同じです。

ただし、国語の知識がいります。でも簡単なことです。

書いてある言葉がそのまま、その語句、現象などの内容を表しているからです。

「音」は暗記一色ですが、“振幅”や“振動数”はまさに図に表れている「幅」「数」を表していて、ここに大小や高低、音の出る条件を暗記でくっつければいいのです。「大小」はまさに、「幅の大小」です!

「電磁誘導」「誘導電流」も、コイルの中の磁界を変化させると電流を流そうとする電圧を生じる現象と、その時流れる電流。書いてある文字や、どういうものかを考えると覚えやすいはずです。

「フレミングの左手の法則」も今は、U磁石とコイルの立体的な図や断面図のように表した図が豊富に載っていたり、すぐに調べたりもできるので、合わせて見れば覚えるのも早いことでしょう。

「仕事」も普通一般の働く仕事ではなく、理科で言う仕事とは? と考えればやりやすいのではないかと思います。計算はそこに公式をつけるだけです。夏の暑い日に、大きな箱を押して動かそうとして汗だくになっても、動かなくては「仕事」はゼロ。なんかむなしいというか、おかしいというか… こんなふうにちょっとヘンにおかしく考えてもいいのではないでしょうか。

計算

まず基本の公式を覚えて、単純な計算を出来るようにすることです。これは簡単です。ホントに単純なかけ算九九や、その逆算のようなわり算だけというのが多いです。

「圧力」のN÷㎡、「オームの法則」のV=Ω×A、「仕事」のN×mなどです。

難しくしているのは、まず単位の変換があることです。使う単位が決まっているのでここで間違えることが多いです。理科の理解よりも算数、数学の方で引っかかっている感じですが。

次に、公式は簡単でも表し方から2通りできる場合です。理屈や理解をともなわないとならないからです。

例えば、「熱量」は、電力×時間からも、4.2J×水の量×水の上昇温度からも、求められます。これを使った問題もあります。

他にも「電気」や「仕事」でも同じようなパターンの問題がよく出ます。

これを出来るようにするには、計算問題の練習しかないです。問題集で練習しなさいとよく言われるのはこのためです。ワークでは足りないときは、市販の問題集を使うとよいでしょう。ごく普通レベルの量がそこそこあるものがいいです。

ただ、暗記が十分でない人はまず暗記に徹して下さい。

化学

暗記

初めは暗記です。物質、金属、気体の性質、状態変化に始まり、元素記号へと進みます。

それでも身の周りに関連することが多い方ですから、それと合わせて考えればやりやすいと思います。

子どもに、小さいころから身の周りのことにも興味を持たせてあげるようにしてあげるのが一番いいとは思いますが、今でもそう遅くないです。ちょっと思いや考えを広げてみると、気付くことも多いはずです。

実験では目に見える形や色などで分かりやすいですが(これはこれで暗記や知識として役立ちます。実験を疎かにしてはいけません。)、多くが目に見えない世界の現象相手ですから、書いてある文字や内容、想像や考えから覚えていくことが必要です。

ここでも物理分野で説明した理解をともなう暗記が多く必要です。

イオンは、教科書には付録やコラムのようなかたちで載っていますが、“原子のつくり”を少し本格的に勉強しておくとよいと思います。高校生でやるほどのことを考えなくてもいいですが、詳しい仕組みがわかれば、イオンがどんなものかわかるはずです。

2年生から3年生にかけては、本格的に化学式、化学反応式が出てきますが、中学校で出てくる化学式、化学反応式は限られているので、暗記しておきましょう

計算

酸化、還元と中和での比を使った計算がメインです。

数学に比べれば簡単なものですが、物理と同じく、どう使っていくかで難しく感じてしまうのです。

酸化されていない銅の質量を求めるとか、いったん酸性からアルカリ性になった水溶液を再び中性に戻すには何gの塩酸を加えればいいか、といった手順や仕組みを理解していないと解けない問題があります。

これもまた問題練習を重ねないとなりません。理科は、計算問題は理解と練習がいると言えます。

生物

暗記

この分野が一番暗記がいります。しかし暗記しておけば十分に点が取れる分野でもあります。

“とにかく暗記”が通じるところでもあります。

やっておけば確実に得点に結びつくところです。

そんなわけか、理科の中でも嫌いではない人が多かったり、範囲に生物分野があるとテストの平均点が良かったりします。

でも、理解をともなった方が暗記はしやすいので教科書やワーク・プリントも併用するようにして下さい。

植物は図表でつくりや仕組みを参考にしながら覚えた方が早いです。2年生の人体や消化では、自分で簡単に図を書いたりすると(書けるようにする)やはり覚えやすいと思います。

この2つの分野は暗記事項がとても多いです。

またここも、自分のからだのことだったりするので、考えたり想像して暗記を進めるといいでしょう。

計算

生物分野の計算は、蒸散のところでも見かけますが、遺伝の有名な“3:1”を使った比の計算がメインでしょう。化学よりはずっと簡単なので、ワークや問題集での練習でいいでしょう。3を使うか、1を使うか、4を使うか、何をどう求めるかなどの、細かいところに気を付ければ大きな問題はないです。

地学

暗記

これも暗記は多い方です。まず暗記といったところです。その後で計算や応用で十分にやっていけます。

不十分だという人は、初めのうちは暗記に徹すればいいです。

大地、天気、宇宙のことですから、理屈よりも、そういうもんなんだよ的な部分が多いです。宇宙のことはなぜといっても、そういうものだとしか言いようがないこともあります。

宇宙は、わかっていないことの方が多く、10年、20年経つと新しい事実が分かってきて教科書内容が変わることもあります。(歴史にもわりあいあります)

いずれにしてもこちらは、火山でも地震でも、天気でも、大きいスケールでの目に見えることも多い、身近なものです。ニュースも含めてそういうことも参考に、暗記するとやりやすいでしょう。

計算

地震と湿度で計算が出てきます。

地震はP波やS波の速さや到達の時間が手こずりがちです。比例のグラフと同じように考えるのと、時間についてはワークでの練習が有効です。

これも計算は練習です。

湿度になると、“割合”の計算に似ているからか、出来具合がよくないです。算数や数学の割合と同じに考えてもいいし、分かりにくければ切り離して湿度は湿度として考えて下さい。

公式を把握して、露点とグラフの関係と湿度は問題集で練習しておくに限ります。

湿度を求めるだけでなく、湿度からその時の水蒸気量を求めるなどの、公式を自在に使えるようにしておく必要もあります。

ただこれも、物理、化学同様、理解の必要なところです。理解とともに暗記と使えることがポイントです。

まとめ

理科の定期テストで、もっと得点できる方法をお話ししてきましたが、まずはこれを参考に、暗記、計算練習を進めて行って下さい。

  • 基本は学校のワークや問題集をやること、そして繰り返します。

ノートやプリント類の暗記も忘れずに。教科書も読み込んでおくことです。

  • 暗記は理解をともなうようにすること。また、身の周りのことも考えるとやりやすいです。
  • 計算は問題集を解く。これも繰り返しやりましょう。

やることをやっておけば得点できるのが理科です。誰でも高得点をねらえます。

挑戦してみて下さい。

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