お住まいの地域によって大きく変わる高校受験事情。
受験への意識が高く中学3年生になったらガリガリ勉強をする地域がある一方いつまでもエンジンのかからない子どもが多くを占める地域もあります。
東都ゼミナールのある江戸川区では
中学3年生になったけど…子どもがまったく勉強しない…。
中学2年生の時と全然変わらない生活を送っている。
自分が受験生のときはもっと勉強したと思うんだけど…。
こんなに勉強しないの?
という話をよくうかがいます。
この記事では、
①東都ゼミナールの中3生で成績がグッと伸びて1ランク・2ランク上の高校に合格した子どもがどのくらい勉強をしていたか?
②勉強時間を増やすためでも避けた方がよい方法
③勉強時間を増やすためにできること
について紹介します。
時期ごとの勉強時間
4月~7月
【平日】
時間 | 内容 |
0:00 ~ 8:00 | 睡眠・準備 |
8:00 ~ 16:00 | 登校・授業 |
16:00 ~ 19:00 | 部活・帰宅・食事 |
19:00 ~ 23:00 | 勉強 |
中3でも7月くらいまでは部活があります。
部活のある日は、19時までは自分で自由に時間をコントロールすることができません。
子どもの自由に使える時間は19~23時の4時間です。
成績が伸びる子どもは4時間をフルに勉強にあてます。
【土日】
土曜日 | 日曜日 | |
0:00~9:00 | 睡眠・起床・準備 | 睡眠・起床・準備 |
9:00~14:00 | 部活・帰宅・昼食 | 昼食・自由時間 |
14:00~18:00 | 自由時間 | 自由時間 |
18:00~19:00 | 夕食 | 夕食 |
19:00~22:00 | 自由時間 | 自由時間 |
22:00~24:00 | 就寝準備・就寝 | 就寝準備・就寝 |
今は部活の時間がかなり制限されました。
制度を誤魔化して土日を両方とも部活にしている顧問の先生もいるようですが…。
基本は土曜か日曜のどちらかの曜日に4時間しか許されていません。
いつもより早く寝て、食事をゆっくりとっても2日間合計で18時間の自由時間があります。
この自由時間でどれくらい勉強できるかが勝負です。
東都ゼミナールの場合、
中3は土曜日に14:00~22:30まで塾で勉強。
日曜日は残っている宿題を3~5時間はやらないと終わらない設計になっています。
土日の合計勉強時間は標準11時間くらいになると思います。
それだけ勉強をしても、まだ自由時間は7時間残っています。
遊ぶ時間としては十分なのではないでしょうか?
講習会【夏期・冬期】
東都ゼミナールでは講習会期間は徹底的に勉強をさせます。
時間 | 項目 |
0:00~9:00 | 睡眠・起床・準備 |
9:00~12:00 | 宿題 |
12:00~13:00 | 昼食・準備 |
13:00~18:00 | 授業 |
18:00~19:00 | 夕食 |
19:00~22:00 | 宿題 |
22:00~24:00 | 帰宅・就寝準備・就寝 |
講習会期間中の勉強時間は1日11時間です。
成績が伸びている子どもは、この時間をしっかりと勉強しています。
9月~2月
【平日】
時間 | 内容 |
0:00 ~ 8:00 | 睡眠・準備 |
8:00 ~ 16:30 | 登校・授業 |
16:30 ~ 18:00 | 部活・帰宅・食事 |
18:00 ~ 19:00 | 夕食 |
19:00 ~ 22:30 | 勉強 |
22:30 ~ 24:00 | 帰宅・就寝準備・就寝 |
部活を引退しているはずなので夕方の時間が勉強時間に当てることができます。
平日は、平均5.5時間は勉強します。
成績を上げて第一志望に合格している子どもと成績自体は上がったけど第一志望には届かなかった子どもの違いは16:30までに勉強を始められるかです。
第一志望に合格している子どもは16時半に勉強を始めています。
しかし、最後のひと伸びがなかった子どもは17時頃に来ます。
1日だったら30分の違いでも1週間で2時間半。
一ヶ月で10時間の違いです。
子どもを見ていて感じるのは勉強時間に差ができることよりも「もうひと頑張りできるか?」という部分に差を感じます。
たとえば英語の過去問を授業で行ったとします。
やり直しが宿題になります。
最初は問題文の中に分からない単語がたくさんあります。
授業で解説をして、直しのときには、最低3回は読み直すように指示します。
何度も同じ文を読み直すことで分からない単語が自分のものになるからです。
17:00過ぎに来る子どもは、やり方が甘いです。
宿題のノートを見ると作業としては終わっています。
ノートには分からない単語が調べてあって間違えた問題もやっています。
しかし一度解いて終わっているため知識が定着していません。
16:30に来る子どもは、3回、4回と同じ文を読み直し、文法・構文・単語をしっかりと覚えてきます。
時間でいえば2回読んでいる文なので読み直しは10分前後で終わります。
この手間を惜しむ子供は総じて自分に甘いです。
だから、急いで帰れば16時半に間に合うのに「少しくらい良いか‼」となります。
ほんの30分が守れない子どもは、色々なことで少しずつ差がつけられます。
小さな差が積み重なり、大きな差になり第一志望の合格に至らないと感じます。
【土日】
土曜日 | 日曜日 | |
0:00~9:00 | 睡眠・起床・準備 | 睡眠・起床・準備 |
9:00~13:00 | 過去問演習・昼食 | 模試 |
14:00~18:00 | 過去問直し | 帰宅・昼食・模試直し |
18:00~19:00 | 夕食 | 夕食 |
19:00~22:00 | 宿題 | 模試直し・宿題 |
22:00~24:00 | 就寝準備・就寝 | 就寝準備・就寝 |
9月からは過去問演習と模擬テストが始まります。
過去問は週に最低1年分。
模擬テストもできる限り多くの回数を受験するようにお願いしています。
模擬試験がある週は、土曜日に過去問+直し、日曜日に模擬試験+直し。
模擬試験がない週は、土曜日も日曜日も過去問+直しというのが標準カリキュラムの設計です。
土日は、テストの直しが主な勉強になります。
テストの時間も勉強時間に入れると1日11時間。
成績が上がる子どもは、土日合計で22時間勉強をしています。
勉強時間を増やすためにやっていけないこと
勉強時間を増やすために絶対にやってはいけないことが「睡眠時間をけずること」です。
定期テストのような短期決戦であれば、まったく勉強をせずに寝るのに比べれば定着率が下がっても勉強をしたほうが良い点数を取れることもあります。
しかし、受験勉強は1日、2日頑張ったところでどうにかできるものではありません。
睡眠時間をけずる前に削れる時間は必ずあるはずです。
勉強時間を増やす方法
ここからは実際に勉強時間を増やすためにできる方法を紹介します。
勉強時間を決める
19:00~23:00の時間は自由な時間という認識を捨てることが大切です。
塾生に塾に入る前の生活を聞くと勉強時間がゼロという子どもも1,2時間しか勉強しないという子どもも勉強を始める時間が遅いです。
18:30に家につき、ダラダラして、食事をして、またダラダラして、21:00を過ぎてやっと勉強を始める子ども。
23:00になり勉強を始めて26:00くらいまで勉強をした結果、睡眠不足になっている子ども。
どちらの子どもも「自由時間の認識が間違っている」ことが原因です。
21:00から勉強を始める子どもは24:00くらいまでが自由になる時間という認識。
24:00を過ぎても勉強をする子どもは睡眠時間も含めて自分の自由時間という認識しています。
だから、「まだ、あと2時間あるからもう少しゆっくりしよう。」や「睡眠時間削ればあと8時間くらいあるから大丈夫。」という発想になります。
学校の時間や部活の時間と同様に勉強の時間を曜日ごとに設定することで19:00~23:00までの時間をコントロールすることができます。
ポイントは例外を作らないということです。
たとえば学校の時間を今日は面倒くさいから12:00から登校するという変更できません。
同様に19:00から勉強をすると決めたら例外なく勉強を始めます。
部活を辞める
19:00~23:00は勉強している。
それでも学習が間に合わないという場合には部活を辞めるのも一つの方法です。
一日平均2.5時間勉強時間を増やすことが可能です。
勉強をさせる場所に通わせる
中3になったら19:00から勉強をするかというと難しいのが現実だと思います。
中3の途中から入塾された方で平日は毎日19時から勉強をしていたという子どもを見たことがありません。
東都ゼミナールに通っている子どもの多くも同じです。
都立のトップ校や早慶付属校に合格している子どもでも家での勉強のパフォーマンスは塾での勉強に比べて低いです。
毎日塾に来ることで19時から勉強をすることを習慣にしている子どもが多いです。
直前期は学校を休むのも一つの手
推奨する訳ではありません。
ただ、1月・2月の入試直前期は一番成績が伸びるタイミングです。
学校に行っても勉強はできますが、自分の目的に合った勉強をするかというと必ずしもそうではありません。
たとえば都立の過去問の最新年度を授業内で行い解説は一問しかやらない先生や時間を計らず大問一つだけを抜粋して解説するという先生もいるようです。
最新年度は一番本番に近いテストなので大切に扱いたい問題です。
それを適当なかたちで消化されてしまうなら家や塾で勉強をした方が合格という目的には合致するかもしれません。
まとめ
高校受験での平均勉強時間は東都ゼミナールでは
1学期:【平日】4時間 【土日】7時間。
2学期:【平日】5時間 【土日】11時間。
夏休みなどの長期休暇:【一日】11時間
東都ゼミナールの塾生で現状の成績よりもワンランク上の高校に合格する子どもの勉強時間です。
ポイントは第一志望に合格するためには自分の情熱を目的に費やすことです。
情熱と時間は比例します。
たとえばゲームが好きな子どもは時間を忘れてゲームをします。
それと同じです。
やらされている勉強はつらいです。
長時間は持ちません。
しかし自分が求めるものがあるなら自分の持てる限りの情熱を目標に費やせます。
目標に向けて自分が使える限りの時間を費やした子どもだけが大きく成長します。
そして手が届いたら良いなと思う高校に合格しています。
一つだけ注意です‼
情熱ややる気は、一番最初に必要なものではありません。
体力のない子どもに長時間運動をさせても負担になるだけで意味がありません。
勉強も同じです。
理想は受験学年になる前に勉強体力をつけること。
すでに中学3年生なのであれば一日も早く勉強体力をつけるために勉強をする環境や習慣をつくってください。