文部科学省の調査結果によると、小中学校における不登校児童数は29万人に達したようです。
これは過去最多を記録しており、今後も増え続けることが見込まれます。
わが子が突然、学校に行けなくなった場合、多くの保護者は慌てふためくのではないでしょうか。
・いますぐなんとかしなければ、我が子が社会から取り残されてしまう
・一度休み癖がついたら、もう取り返しがつかない
・原因を追究して、解決しなければならない
そこで、「不登校 解決」などの検索ワードで片っ端から情報を集めて、眠れない夜を過ごしていませんか?
こうしてこのページにたどり着いてくれた方もいるかもしれません。
えてして人間は、不安が強いときほど、情報に振りまわされてしまいがちです。
そこで今回は、不登校支援・不登校ビジネスとつながる際に注意したい事柄を紹介したいと思います。
注意したい不登校ビジネスとは?
ずばり、保護者の不安を煽るような文言を見つけたら慎重になってほしい。
💀親が変わらなきゃ子ども変われない!
💀不登校になる親の特徴(過保護、過干渉など)
💀理不尽なことにも乗り越える経験をさせないと、社会で生き抜くことはできない
💀このままだと、将来他人との関りができない子になってしまう
もうひとつ、復学率を誇っている業者には要注意です。
ホームページには利用者たちの喜びの声「1カ月で復学できた!」
経営者の売り文句は「復学率100パーセント!」「3カ月以内に復学ができなかったら全額返金いたします」など。
なかには100万円近い料金を請求されるところがあるようです。
そこで深呼吸。いま、学校に戻るのは本人の願い?保護者の不安を消したいから?
辛いことが重なって撤退した職場に「100%職場復帰支援サービス」なんてあったら利用したいですか?
弱っている心につけこむようなコトバに飛びつく前に、深呼吸。してくださいね。
※すべての復学支援を否定するべきだとは思っていません。
登校刺激による2次障害
原因は千差万別ですが、とにかく今、子どもは学校にNOサインを出しているのです。
まずは休むことが大切です。安心して家にいていいんだよ、とメッセージを送ってあげてください。
どんな状態の自分でも受け入れてもらえる。
その安心感のなかで、子どもはエネルギーを回復させ、自信を取り戻します。
この時期、なんとか登校させようと刺激をしつづけると、回復が遅れ、2次障害(心の病など)を引き起こす恐れがあります。まじめな子ほど、親を困らせないように無理を重ねてしまうのです。精神疾患で心身を壊してしまったら、復学どころではありません。
まずは休みましょう。
その先のことはあとで考えましょう。
そっと見守るのが苦手な保護者さんは、なにか趣味を楽しんでみたり、大好きなお菓子を用意してお茶を淹れて一息ついてください。案外、保護者さんが自分の人生を楽しんでいる様子にほっとして、元気を取り戻すお子さんも多いようです。見守りつつ、適度に放置し、でも無償の愛で受け入れる・・・そんなイメージで。わかっちゃいるけど、うまくいかない!そんな日があっていいんです、イライラを出してしまう日だってあります。人間だもの。
※すでに鬱症状や不眠、幻覚、自傷などの様子が見られる場合はすみやかに病院で診察を受けましょう
学校不要論とは?
有名人や経営者を中心に、「学校不要論」を唱える方も増えてきていますね。どの方も頭がよく、時代のパイオニア的存在だったりします。また、歴史上の偉人たちのなかでも、学校に行かなかった人は少なくありません。
30万人近くの小中学生が、学校にNOを突き付けているのだから、「学校はオワコン」と言われても仕方ない部分はあると思います。
でも、「学校は要らない」と言い切ってしまうのは、ちょっと極論のような気がします。
「同じ目標に向かって仲間と切磋琢磨学びたい」と思ったとき、学校でこそ叶えられる部分はまだ多くありますね。前の学校はダメでも、次の学校は楽しめるかもしれない。何年ものホームスクーリングを経て、大学や専門学校で学ぶ喜びを見出す子もいます。
「学校不要論」に関連する本や動画は、軽い気持ちで観ると、なかなか楽しいものです。
なにごとにも妄信は・・・ほどほどに。
目の前の子どもを信じて見守りましょう。
タートルスペースでは不登校でお悩みのおうちの方の相談に乗ります。
お子様を無理やり連れだすことをお勧めしていないので、当然、勧誘はいたしません。
メール相談でしたら何度でも無料ですのでお気軽にご連絡ください。
rokuchoclassroom@hotmail.co.jp 学校外のいばしょ・タートルスペース代表 イノウエ